年始の初出勤は有給使って休みたいのに会社が出勤を強制…法的にどうなの?

早いもので、2016年もそろそろ終わろうとしています。ビジネスパーソンにとっては年末年始の長期休暇が待ち遠しいという方も多いのではないでしょうか。

せっかくの長期休暇だから有給休暇を組み合わせてどこか旅行に出かけたい、とお考えの方もいるでしょうが、意外と多いのが会社の方針で年末の最終営業日や年始の初出勤に有給の取得をNGにし出社を強制するようなケースです。

最後と最初くらい従業員には全員集合してもらいたいんだ、という会社の主張も分からなくはないですが、法的にはどうなのでしょうか?

Q.最終営業日や年始の初出勤に有給使わせてくれないのは違法じゃないの?

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A.会社には有給の「時季変更権」があるため直ちに違法とまでは言えません。ただし、別日に変更させるには合理的な理由が必要です。

意外と知られていないものですが、年次有給休暇は労働者の権利なので原則自由に使うことができるものです。ただ、こちらも意外と知られていませんが、会社側にも「時季変更権」というものがあり有給の利用時期を変更させる権利を持っています。(つまり裏返して言えば会社は有給の取得を「拒否」する権利までは持っていないのです)

よって、この時季変更権を会社から使われてしまうと初出勤日に有給を使うことが出来なくなってしまいます。ただし、時季変更権はいつでも使えるものではなく、できるだけ労働者が有給を希望日に使えるように配慮する義務が会社にはあります。

よって、どうしても初出社日にあなたがいる必要がある(他の人では代わりが利かない)というような事情がない限り、本来初出社日に有給を使うことは認められるべきなのです。

本当に初出社日に自分が出社する必要が合理的にあるのかどうか、会社に確認を求めてみるといいかもしれません。

 

*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。

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