母子家庭で育った弁護士が語る「離婚問題で相談者のストレスを軽減させる」ことの重要性

 

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奨学金を貰いながら高校・大学を卒業した苦労人である北弁護士に、弁護士を目指したきっかけや、それが現在の活動にどう影響しているのかを伺いました。

北 周士(きた かねひと)弁護士
東京都千代田区、最高裁に隣接する平河町にオフィスを構える。離婚・相続といった問題はもちろんのこと、ベンチャー企業の若手経営者の支援や士業の開設・運営支援などに注力していることで注目されている。北周士弁護士は、奨学金を貰いながら高校・大学を卒業した苦労人なだけに、困難な状況にいる人を支援したいという熱意に溢れている弁護士である。

*北弁護士のインタビュー記事

ベンチャー支援を続ける弁護士が「労務・法務のリスクマネジメント」を重視する理由とは

弁護士が警鐘!なぜ法律トラブルも医療と同じく「早期発見、早期治療」が大切なのか?

 

■母子家庭で育つ中、相続トラブルで出会った弁護士が自身の道標に

___なぜ弁護士になったのか教えてください。

小学校6年生か、中学1年生くらいのときだったと記憶しているのですが、私の家が裁判の当事者になりました。それが、私が最初に弁護士という職業に興味を持ったきっかけです。

裁判の原因は、相続問題でした。私が4歳のときに、父が43歳で他界しまして母子家庭になり、母は私と一歳年下の弟を連れて実家の長野へ帰りました。その後、私が5歳の頃に父方の祖母が、6歳のときに母方の祖母が亡くなり、かなりバタバタした状態が続きました。

父方の祖母には多少遺産があり、相続人は、父の兄と姉(つまり私と弟にとっての伯父と伯母)と、私たち兄弟でした。ですが父は先に亡くなり、母も仕事や家事に追われ、相続などを考える余裕はなかったので、遺産の管理は伯父にお任せし、預かってもらう形にしていたのです。

しかし、当時バブル期だったので、伯父が預かっているお金を投資に使ってしまい、私たち兄弟の相続分を払えないということになりました。そこで、遺産相続分を、私たちの進学費用にと考えていた母は、裁判で争う決意をしたのです。

これは母から聞いた話になってしまうのですが、最初にお願いした弁護士の方は、正直あまりよろしくなかったようです。その後、弁護士が変わったのですが、その方がとても優秀で、非常に話をよく聞いてくれた上で、何故それができるのか、できないのかということをしっかり説明してくださる方だったそうです。

弁護士が変わってからは、母のストレスが軽減されたということが、子供ながらにも見て取れました。その時、裁判で争うという状況下で、ストレスを軽減できるのは、家族以外に弁護士という職業があるということを知ったのです。 具体的に弁護士になりたいと進路を決定したのは、高校2年生の文系コース・理系コース選択のときでした。私は文系科目があまり得意ではなく、圧倒的に理系科目が得意だったのですが、進路相談で「何か興味がある職業はないのかと」と聞かれたときに「弁護士です」と答え、文系コースを選択し法学部を目指すことになったのです。

 

■離婚がゴールではなく、相談の核心にある問題の解決を目指す

___このご経歴が、弁護士活動をするようになって、活かされていると感じることはありますか?

やはり離婚の案件を担当する時ですね。私は母子家庭になることに対するネガティブなイメージはありません。両親の仲が悪く家のなかがギスギスしているよりは、片親でも安定している家のほうが、子供の養育には向いているのではないかと考えています。離婚は、不幸な現状から抜け出して、幸せになるためにするものです。何がなんでも離婚しろというわけではありませんが、離婚したいという人の意志は尊重します。

ただ、離婚したいという人でも、例えば相談の核心部分が、相手方に借金があるといったケースであれば、相談者にとって離婚がゴールではなく、債務整理をしてしまえばいい訳なので、別の選択肢を促す場合もあります。目的はクライアントの利益を最大化することですから。

日本での統計的な資料はないのですが、アメリカの論文で、仮に片親に対して、否定的な感情を持っている子供であっても、面会させ続けるほうが、成長に資するのだという報告があります。なので、私は、面会交流についてはかなり柔軟に認めるべきだと考えています。DVがある場合は問題外ですが、これに関しては、クライアントの利益というより、お子さんの利益を考えていますね。

 

 

*取材協力弁護士:北 周士(きた かねひと)弁護士
1981年生まれ、静岡県出身。本籍地は佐渡。長野県立上田高等学校卒業。中央大学法学部法律学科卒業。大学在学中の2005年に、司法試験に合格。青山総合法律事務所、安藤武久法律事務所を経て、きた法律事務所を開設。事務所名を北・長谷見法律事務所に変更し現在に至る。企業・個人を問わず困難な状況にいるクライアントの利益を最大化することを目標にしたサポートを行なっている。ベンチャー企業支援や、士業の開設支援などを得意分野にするほか、母子家庭で育った自身の経験をもとに、離婚問題や相続問題などに関する親切なアドバイスが評判の弁護士である。著書に『弁護士-独立のすすめ』(第一法規株式会社)、共著本に『弁護士 独立・経営の不安解消Q&A』(第一法規株式会社)などがある。

■「北・長谷見法律事務所」一門一答Q&A

___事務所の理念を教えてください。

一つはクライアント利益の最大化です。もう一つは、職人芸としての弁護士と組織体を両立させたいということです。こちらは目標であり、実現はまだできていません。

弁護士は、職人的な仕事なので、非常に個人に依拠してしまう側面があります。ただ、その弁護士がいなくなると、仕事が滞るのでは困ります。ですので、番頭一人にアソシエイトを三人くらいといったユニットを作ることで、個人ではなく事務所に信頼性を持って依頼するという形を作っていけたらなと思います。

___一番依頼が多い分野は何ですか?

ベンチャー系の法務と労務という形になりますね。相談内容は、契約書チェック、新規ビジネスの適法性、従業員トラブルなどです。

___初回の相談料はいくらですか?

ご紹介案件については、初回相談は無料にしています。そのほかの初回相談は、30分5400円、1時間1万800円です。

顧問料に関しては、将来的に変える可能性もありますが、現在は5万~という感じです。顧問での相談に時間制限はもうけていません。契約書のチェックは全部こちらでやりますし、福利厚生のような形で、従業員の個人的な相談についても顧問料の中で対応することもありますので、顧問料を使い倒すくらいの気持ちで利用していただければと思います。

___着手金と報酬金の目安は?

離婚のみのケースですと、着手金が40万~60万、報酬金も40万~60万なので、トータルで80万~120万程度になります。財産分与が多くあるような場合はその金額に応じて費用が発生します。

企業の場合は、顧問を締結していただければ、顧問料の範囲内で日常使いのところは対応します。

*取材・文:塚本建未(トレーニング・フットネス関連の専門誌や、様々なジャンルのWebメディアを中心に活動するフリーランスライター。編集やイラストも手がける。塚本建未Website 「Jocks and Nerds」)

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