ときおり起こる「誤認逮捕」…被疑者にはどんな補償がある?

ときおり「誤認逮捕だった」との報道を見聞きしたことはありませんか?

誤認逮捕はあってはいけないものですが、稀に発生しているのも事実であるようで、一般市民としては、少々怖さを感じてしまいます。

誤認であることが確定した場合、補償などを受けることができるはずですが、意外とこの種のことは知られていないように思います。

補償を受けることは可能なのか? また、どのような法律で定められているのでしょうか?

 

Q.誤認逮捕が確定した被疑者は補償を受けることができる?

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A.被疑者が罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由があるときは、被疑者補償規定(法務省訓令)に基づき、補償が得られることがあります。

被疑者補償規程(法務省訓令)の第3条に

「補償は,抑留又は拘禁の日に応じ,1日1,000円以上12,500円以下の割合による額の補償金を本人に交付して行う。
2. 本人が死亡した場合において,必要があるときは,相続人その他適当と認める者に補償金を交付することができる」

とあり、1日あたりの値段が決まっています。また、具体的な金額についですが、こちらは第4条の2に

「 補償金の額を定めるには,拘束の種類及びその期間の長短並びに本人が受けた財産上の損失,得るはずであつた利益の喪失及び精神上の苦痛その他一切の事情を考慮しなければならない」

とあり、拘束の種類・期間の長短・財産上の損失、得るはずだった利益、精神上の苦痛などを考慮したうえで、金額が決定されます。

以上のように被害者が罪を犯さなかったと認めるに足りる十分な事由がある場合は、被疑者補償規程に基づき、補償が得られることがある、ということになります。

もちろん補償を受けたとしても、突然仕事を休むなどすれば場合によっては会社を解雇されるなどして社会的信用を失ってしまう可能性も否定できません。警察には、このようなことがないようお願いしたいものです。

 

*取材協力弁護士:河野晃 (水田法律事務所。兵庫県姫路市にて活動をしており、弁護士生活7年目を迎える。敷居の低い気軽に相談できる弁護士を目指している。)

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

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*Graphs / PIXTA(ピクスタ)

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