「画面が割れた」スマホ当たり屋に遭遇したらどうすべき?

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これを読んでいるあなた、スマホの画面、割れてませんか? 修理費が高価だったり、割れていても意外と使えてしまったりで、割れたまま使い続けている人が目立ちます。

電車内で画面割れスマホを持っている人を見ているうちにふと、「これが割れたのはあなたがぶつかってきたからだ!」と難癖を付けられたらどうすればいいのだろうと心配になりました。

こんな場合について、水田法律事務所の河野晃弁護士にお伺いしました。

 

■弁償は断固拒否すべし!

スマホを見ながら歩いて来た人が、自分にぶつかりスマホを落とし、「画面が割れた」と弁償を求めて来ました。

しかし、そもそもぶつかってきたのは相手であり、落とす前に割れていなかったという証拠もありません。このような際、現場ではどのように対処するべきでしょうか?

「スマホを見ながら歩いてきて向こうからぶつかってきたのであれば、こちらに落ち度はありませんね。毅然とした態度で『あなたがよそ見をしてぶつかってきたのだから、あなたに過失がある』ということを伝えて支払いを断固拒否しましょう。

それでも相手がしつこく食らいついてきたら、『警察を呼びましょう』と提案して実際に呼んじゃいましょう。もし相手が当たり屋のように意図的にぶつかってきてお金を取ってやろうというような場合、相手はその場から離れると考えられます。

警察等の第三者がいない間に、連絡先の交換をするとか、何か支払いについて決めてしまうということは避けたほうがよいでしょう。可能であれば、隙をみてスマホでやり取りを録音するなどしておくと後々使えるかもしれませんね」(河野弁護士)

向こうがぶつかって来た場合は弁償の必要はないと考えていいのでしょうか?

「向こうからぶつかってきたというケースでこちらに賠償責任が生じるということは考えにくいでしょう。

ただし、こちらが歩きスマホ等をしていてぶつかった場合は、相手に『そっちがぶつかってきた』とは言えないので、厄介です。

その場合、向こうの言い分が正しいことも有り得ますし、何より強く言えませんよね。ただ、わざとぶつかったわけでなければ、民事的な責任を負うことはあっても、犯罪に問われることはありません」(河野弁護士)

 

■スマホ当たり屋は詐欺罪!

元々壊れていたスマホを持ちターゲットにそれとなくぶつかりスマホを落とし、あたかも今壊れたように装い弁償を請求するという「スマホ当たり屋」が、全国で確認されています。これはどのような罪に当たるのでしょうか?

「元々壊れていたものを『今壊れた』と相手を騙す発言をして、それを被害者が信じて錯誤に陥り、金銭の支払いをした時点で詐欺の既遂罪となります。被害者が騙されることなく支払いをしなくても、詐欺未遂罪となるでしょう。

ただ、こういう犯罪は“スマホが元々壊れていた”ことをその場で立証することが困難なので、警察が事件として取り合う可能性は低いのではないかと思われます。

同じような被害がほかにも出て、同じ人が何件もやっているということになれば、警察も本腰を入れるかもしれませんね」(河野弁護士)

壊れたスマホを見せられてもそれがいつ壊れたものなのかを判断するのは難しいもの。

スマホ当たり屋から身を守るには、歩きスマホしている人とはぶつからないようにするのが第一の策となります。そのためにもまず自身が歩きスマホ、ながらスマホをしないことがもっとも大切なのではないでしょうか。

 

*取材協力弁護士:河野晃 (水田法律事務所。兵庫県姫路市にて活動をしており、弁護士生活6年目を迎える。敷居の低い気軽に相談できる弁護士を目指している。)

*取材・文:フリーライター 岡本まーこ(大学卒業後、様々なアルバイトを経てフリーライターに。裁判傍聴にハマり裁判所に通っていた経験がある。「法廷ライターまーこと裁判所へ行こう!」(エンターブレイン)、「法廷ライターまーこは見た!漫画裁判傍聴記」(かもがわ出版)。)

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