トランプ大統領に浮上の不倫相手への口止め料疑惑…日本で支払ったら罪になる?

アメリカのトランプ大統領が、不倫相手とされる女優にその事実をもみ消すため顧問弁護士を通じて約1,400万円の「口止め料」を渡していたとされる疑惑が浮上。

真偽のほどは不明で、大統領は否定しているようですが、FBI(アメリカ連邦捜査局)が捜査を始めている模様。その動向に世界が注目しています。

 

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■日本でも「口止め料」を渡すことがある?

日本でも政治家や芸能人など裕福な環境で暮らしている人は、トランプ大統領のように妻子がありながら関係を持ち、破綻後は多額の口止め料で相手を黙らせ、もみ消すことがあると聞きます。

実際にそのようなことがあるのかは不明ですが、仮に行った場合、罪に問われるのでしょうか? 法律事務所あすかの冨本和男弁護士に見解をお伺いしました。

 

■「口止め料」は罪になる?

「通常であれば罪になりません。まず、不倫は、配偶者に対する関係で民事上違法ではありますが犯罪ではありません。

かつて姦通罪という不倫を処罰する規定がありましたが、戦後の刑法改正で削除されています。不倫相手に「口止め料」を渡すことも犯罪となりません。

しかし、政治家が選挙で優位に立つために有権者に寄附をすることは公職選挙法で禁止されています。この場合、有権者を買収したとして犯罪(公職選挙法221条1項 3年以下の懲役または50万円以下の罰金)になります。こうした規定は、政治家に有権者とのクリーンな関係を保たせ、選挙や政治の腐敗を防止するためです。

したがって、不倫をしたのが政治家であった場合、自分に投票させるためにお金を渡しているわけではなく選挙で優位に立つためといえるかどうか微妙ではありますが、公職選挙法違反の罪となる可能性があると考えます」(冨本弁護士)

不倫相手に口止め料を渡すことは、基本的に罪にはなりませんが、政治家の場合、選挙に絡んだ口止め料である場合は、公職選挙法に違反する可能性があるようですね。

 

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■口止め料の法的効力は?

それでは、不倫のみならず、ありとあらゆるケースの「口止め料」はどうなのでしょうか? そして、法的効力は発生するのでしょうか? 引き続き、法律事務所あすかの冨本和男弁護士に見解をお伺いしました。

「口止め料を求めることは恐喝に当たり、違法です。逆に、口止め料を支払って約束させることは、公序良俗に反しない限り有効です。公序良俗というのは,社会的に妥当であることです。例えば、殺人現場を目撃されて口止め料を支払って約束させることは社会的に妥当ではなく、公序良俗に反し無効でしょう。

しかし、製薬会社の開発担当者が退職する際、企業秘密を守らせるために退職金を多めに支払って秘密保持を約束させる、などといったことは社会的によく見られることであり、この場合の口止め料は有効です。

不倫相手に口止め料を渡すことは、不倫関係を今後も続けていくためということであれば婚姻秩序・性道徳に違反し無効ですが、不倫関係を解消してお互いの家庭・生活を守るためということであれば有効となる場合があると考えます。

口止め料を渡すことが有効となる場合、相手が約束に違反して漏らせば、口止め料の返還を求めたり、生じた損害について賠償請求することが考えられます。

しかし不倫の場合、口止め料を渡す方にも問題があり自業自得とも言えますので、請求しても認められないかもしれません」(冨本弁護士)

実際問題「口止め料」を支払うシチュエーションは少ないと思われますが、それを「渡す、もらう」という行為には違法性がない可能性が高いと思われます。ただし、「要求」することは、恐喝になる場合があります。

なるべくなら、「口止め料」が発生しないような生活を送りたいものですね。

 

*取材協力弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

*画像はイメージです(pixta)

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