同僚からの度重なる「アルハラ」にうんざり!退職時に損害賠償請求できる?

4月は歓迎会が多く開かれる時期。お酒が好きな人は良いでしょうが、あまり飲めない人にとっては、結構苦痛なのではないでしょうか。

とくに嫌になってしまうのが、お酒の強い人から、「飲んでないじゃないか」と絡まれること。「自分のペースで飲みたいのに…。」と思ってしまいますよね。

さらに、時代錯誤ながら一気飲みを強要する人もいまだに存在しているようです。最近はこのようなことを『アルハラ(アルコールハラスメント)』と呼ぶようになりました。

 

■アルハラが原因で会社を辞めることも

本来、酒の席は業務時間外のため断っても問題ありません。しかし、しつこく強要するケースや、「ノリが悪い!」などと罵倒され社内で無視をされるなど、『イジメ』のような状態に発展することもあるようです。

そのような行為が嫌いな社員は、そんな会社に嫌気が差し、最悪辞めることも考えてしまうかもしれません。その場合、『アルハラ』をした社員に対し、損害賠償請求などを行うことはできないのでしょうか?

また、それが可能である場合は、どのような『証拠』を揃えておく必要があるのかも気になるところ。ピープルズ法律事務所の森川文人弁護士に解説していただきました。

 

■損害賠償を請求することはできる?

「『強要された』こと、『それゆえに無視された』こと、『それゆえに辞めざるを得なくなった』こと、が立証できれば可能だと思います。しかしながら、いずれも立証が困難ですよね。今時、常に録音しておく必要があるかもしれません。会社は、『解雇していない』『勝手に辞めた』と主張するでしょう。強要をされた事実、因果関係を立証することはかなり難しい案件だと思います。」(森川弁護士)

「アルハラによって無視などをされ辞めざるを得なくなった」ことがきちんと立証できれば損害賠償請求が可能であるようです。しかし、実際のところはかなり難しいものと思われます。

仮に『度重なるアルハラに悩んでいる』場合は、実態を録音し、証拠を固めたうえで、弁護士のアドバイスを受けてみてはいかがでしょうか。

*取材協力弁護士:森川文人(ピープルズ法律事務所。弁護士歴25年。いわゆる街弁として幅広く業務を経験。離婚、遺産相続をはじめ、不動産、 慰謝料・損害賠償請求、近隣トラブル、借地借家、賃金、インターネット問題、知的財産権などを扱う。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

*画像はイメージです(pixta)

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