忙しいオフィスなどでは、昼休みになっても休憩時間を確保できないことがあります。
12時~13時の間が昼休みであると時間が決まっていても、〆切に追われていたり電話応対をする必要がでてくることもあるかと思います。
そのような場合、休み時間をずらして取得できれば問題ないかもしれませんが、中には休めていないという方もいるのではないでしょうか。
このような「昼休みが取れない」状態を黙認する会社は、違法ではないのでしょうか? ピープルズ法律事務所の森川文人弁護士にお伺いしました。
Q.多忙が理由で昼休みが取れない……法的問題はありませんか?
A.労働基準法違反になる可能性があります。
「労働基準法34条1項で
「使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」
と定められており、休憩時間とは「労働者の権利として労働から離れること」(厚生労働省HPより)で、昼休みが待機時間であるとすれば休憩になりません。
電話対応は業務=労働ですので、労基法に反します。その分の休憩時間を別途請求することができます」(森川弁護士)
実際働いていると、「昼休みが取れない」ということは多々あるのではないでしょうか。いちいち怒っていられないのも事実ですが、常態化している場合には「労働者の権利」を主張するのも1つの選択肢なのではないでしょうか。
*参考:厚生労働省HP:「労働時間・休憩・休日関係」http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken02/jikan.html
*取材協力弁護士:森川文人(ピープルズ法律事務所。弁護士歴25年。いわゆる街弁として幅広く業務を経験。離婚、遺産相続をはじめ、不動産、 慰謝料・損害賠償請求、近隣トラブル、借地借家、賃金、インターネット問題、知的財産権などを扱う。)
*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)
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*EKAKI / PIXTA(ピクスタ)
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