元旦でも休めない…違法ではない?

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12月18日、外食チェーン店の『大戸屋』が「従業員の心と身体を第一に考える」として、大晦日と元旦の営業を、一部店舗を除き休業する方針であることが明らかになり、話題となりました。

元旦の仕事は「休み」というイメージが定着していますが、実際のところ公共交通機関や飲食店・コンビニなど、働いている人はかなり多いものです。

サービス業では「元旦は休みたい」と申請を出しても、「忙しいから」と却下されることも多々あるようで、不満の声が聞こえてきます。

なぜこのようなことが許されるのでしょうか?

 

■元旦に仕事をさせるのは違法ではないの?

労働基準法第35条第1項は、

「使用者は、労働者に対して、毎週少くとも一回の休日を与えなければならない」

とし、同2項は

「前項の規定は、四週間を通じ四日以上の休日を与える使用者については適用しない」

と規定しています。この休日を一般的に法定休日と呼びますが、法定休日は曜日の指定まではなく、就業規則等で曜日や特定日を指定されている場合には、それが休日になります。

元旦に関しても、それが休日と指定されているに限り、使用者には労働者に対して「休みを与える義務」があるため、原則として基本的に出勤を強制することはできず、働かせた場合は割り増しをされた休日手当を支払う必要があります。

しかし、元旦がこの休日に該当しない場合には、出勤を命じることは通常の「業務命令」であるため、正当な理由基本的に断ることはできません。また、割増手当についても、基本的に支払う必要はないということになります。

したがって、「元旦も出勤」ということは、法定休日等に該当しなければ基本的には問題なし。国民の休日であるからと言って、必ずしも社員を休ませなければならないというわけではありません。

 

■従業員と会社、それぞれが配慮を

とはいえ、法的に「元旦出勤」は問題ないといっても、たとえば「1人だけ電話番で出勤」というようなケースには、やはり手当をつけるべきでしょう。

優遇措置はあくまでも企業の判断によるもので、法的に「与えなければならない」ということはありませんが、周りの社員が休んでいるのに1人だけ出勤と言うのは、納得がいかないものです。会社としては、ケアすべきこと。

また、社員も会社の出勤要請を無下にするのではなく、折衷案を模索したほうが良いでしょう。互いの配慮で、正月の仕事を乗り切りましょう。

 

*記事監修弁護士: 大達 一賢エジソン法律事務所。第一東京弁護士会所属。「強い、やさしさ。」、「守る≒攻める」、「戦略&リーガル」の3つの思いを胸に、依頼者のために全力を尽くします)

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

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