もうすぐ卒業を迎える(もう卒業を迎えた方もいらっしゃるかもしれませんが)大学生の方は4月からついに新社会人としての生活がスタートすることになりますね。
学生生活と社会人生活との違いに最初は戸惑ったり悩んだりすると思いますが、職場の先輩たちも誰もが通って来た道です。数ヶ月もすればきっと慣れてくるはずなので、慣れるまでの最初の数ヶ月をなんとか乗り切りましょう。
さて、今回の記事は労働条件に関する話です。あなたの内定先が「週休二日制」と「完全週休二日制」のどちらなのか改めて確認してみてください。
「どっちも似たようなものでしょ」と思ったそこのあなたは要注意です。実はこの2つ、全く意味が違うのです。
Q.週休二日制と完全週休二日制の違いって?
A.必ず毎週2日休みがあるのが「完全週休二日制」ですが、週休二日制はそうとは限りません。
法律の定めでは、会社は労働者に週1日は休日を与えなければなりません。(これを法定休日といいます。)実は法的には休日は週1日で良いのですね。(その代わり、週の労働時間の上限は残業を除き40時間が上限です。)
ただ、平日勤務の多くの会社は土日祝日を完全に休みとしていて、休日に関しては法律の定めを上回っています。
上記のように、土日など週に「2日」の休日が必ず確保されていることを「完全週休二日制」と言います。
一方、「週休二日制」は必ずしも毎週2日の休日が確保されているとは限りません。例えば、毎月第一土曜日が出勤と決められているような会社はその週は「1日」しか休みがないため、これは完全週休二日制ではなく「週休二日制」となります。
一般的には、月に1回でも週2日の休みがあれば「週休二日制」と称している企業が多いようです。
このように、完全週休二日制と週休二日制を比べると、週休二日制の方が年間の休日数が少ない可能性が大です。入社後に「思っていたより休みが少ない……」とショックを受けることの無いよう、労働条件は今のうちに確認しておきましょう。
*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。
【画像】イメージです
*tomos / PIXTA(ピクスタ)
【関連記事】
*土日出勤でも、代休が与えられれば、割増賃金は払う必要はないの?
*禁止している会社は意外と多いけど…就業規則で「副業全面禁止」は違法って本当?
*有給取得理由を偽ったらけん責に…取得理由って自由じゃないの?