昨今、ブラック企業に対する関心が非常に高まってきたかと思います。
出来ればブラック企業は避けたい……と思うのが普通かと思いますが、ブラック企業かどうかを判断するポイントをご紹介します。
■1.面接時に結婚や出産の予定を聞かれる(特に女性)
会社は、採用面接時に、結婚の予定の有無や、子どもが生まれた場合の継続就労の希望の有無等一定の事項について一方の性別にのみ質問してはいけませんが(男女雇用機会均等法第5条)、特に女性の場合、採用面接時に、そのような質問を受けることもあると思います。
昨今、女性活躍推進法が制定され、女性の社会進出が求められていますが、それにもかかわらず、いまだに、採用面接時に、女性に対してのみ結婚や出産の予定を聞いてしまう会社は、旧態依然としたブラック企業の可能性があるでしょう。
■2.就職時に労働契約書や労働条件通知書をくれない
会社は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間、労働契約の期間、就業場所、従事すべき業務、退職に関する事項その他の労働条件を、書面の交付によって明示しなければなりません(労働基準法15条1項)。
それにもかかわらず、就職時に、労働条件を記載した労働契約書や労働条件通知書をもらえない場合、ブラック企業の可能性があるでしょう。
実際にも、不当解雇や残業代未払い等で弁護士にご相談にいらっしゃる方については、労働契約書や労働条件通知書をもらっていない方が多いです。
■3.説明を受けていない天引きがなされる
給与明細を受け取った際、「●●手当」などと説明を受けていない謎の天引きがなされている場合、ブラック企業の可能性があります。
謎の天引きがなされていないか、給与明細をよく確認してみましょう。
■4.給料の支払いが遅れる
給料の支払いが遅れだしたら、大変残念ですが、その会社は末期状態の可能性があります。
会社の経営状況を探るとともに、再就職先を探し始めたほうが良いかもしれません。
*著者:弁護士 小澤亜季子(センチュリー法律事務所。「依頼者のお気持ちに寄り添い傾聴すること、なるべく早く具体的な解決策を提案すること、そのための費用がいくらかかるのかを明確にすることを心がけております」)
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*simar / PIXTA(ピクスタ)
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