【忘年会あるある】飲み屋で同僚に「アルコールハラスメント」…降格になる可能性って?

「飲みニケーション」なんて言葉はもはや死語になりつつありますが、とはいえ仕事終わりに職場の人とお酒を飲む機会は多いのではないでしょうか。特に忘年会シーズンの今の時期なら尚更です。

適度にお酒を飲み交わすのであればお互いの親交を深める事もできますが、そんなに量を飲めない人やそもそもお酒が好きではない人に対してお酒を強要すると、アルコールハラスメント(いわゆる「アルハラ」)と言われてしまいかねません。では、実際に同僚にアルハラをしてしまった場合に会社から処分されてしまうことはあるのでしょうか?

Q.同僚との帰社後の飲み会における「アルコールハラスメント」が原因で降格されることは実際にあるのか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.職場外の行為であっても、就業規則に則り、懲戒処分の結果として降格されることは充分考えられます。

帰社後の飲み会は仕事終わりのものなので、職場とは関係ないように思われますが、会社は従業員の安全や職場環境について配慮する義務を負っています。そのため、会社は同僚にアルハラを行う従業員から他の従業員を守らなければなりません。

多くの会社には「就業規則」があり、「職場の風紀を乱す者」を懲戒処分の対象としています。今回のように、アルハラは仕事の外とはいえ同僚にアルコールによって精神的・肉体的苦痛を負わせているわけですから、「職場の風紀を行為」として会社はアルハラを行う従業員を懲戒処分することができます。その処分結果として、会社によっては「降格」になってしまうことは充分に考えられます。

職場外のお酒の席とはいえ、アルハラはセクハラやパワハラと同様に「ハラスメント」(嫌がらせ)の一種です。12月は飲み会の多い時期でもありますから、自分が無意識にアルハラの加害者にならないよう、あまりハメを外し過ぎないことが大切です。

 

*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。

【画像】イメージです

*プラナ / PIXTA(ピクスタ)

【関連記事】

勘違いしがちな「有給休暇制度」…ちゃんと利用するために知っておくべき3つのポイント

勘違いしがちな「残業代のルール」…年俸制だと残業代が出ないって本当?

残業時間の上限は1カ月で45時間!?「36協定と長時間労働」の意外なカラクリ

退職届と退職願、どちらを出すのが正解?法的に知っておきたい悔いのない会社の辞め方

上司から残業代が出ない「サービス早出」を強要された場合の4つの対処法

コメント

コメント