高速道路などで速度を超過した車を自動で撮影するシステム、オービス。一般道では30km/h以上、高速道路では40km/h以上の速度超過があった場合、違反者を撮影します。これは「一発免停」以上の違反基準となります。
動かぬ証拠を掴んだ警察は、後に違反者に対し呼び出し状を送付するなどして、警察への出頭を促します。素直に応じた場合、行政罰の反則金ではなく、刑事罰の罰金となります。これは交通裁判にかけられる、いわゆる「赤キップ」を切られる対象となり、それだけ重い違反レベルとなります。
要請を受けたほうにしてみれば、わざわざ警察に出頭するのは億劫なもの。なかには罰金を払いたくないがために無視し続けるという行動に出る人もいます。
そのような行為をすると一体どうなるのでしょうか?
Q.オービスの呼び出し状を無視し続けるとどうなる?
A.逮捕されます!
一般的に無視していると何度か呼び出し状が送られ、電話がかかってきたり、刑事が訪ねてきたりするようです。これは複数回行われます。それでも無視した場合、ある日突然刑事がやってきて逮捕となります。
この場合立派な犯罪となりますので、前科がつきます。「たかがオービス」と考えてしまいますが、されどオービス。罪にはかわりありません。
今年の6月には、オービスの呼び出し状を無視し続けたうえ、刑事の訪問などでも一切協力せず逃げ切ろうとした39歳の男性が逮捕されています。
逃げ切れたと思っても、結局は逮捕されてしまいます。素直に出頭したほうが身のためではないでしょうか。
*記事監修弁護士:竹内 省吾(弁護士法人エース。企業法務・交通事故・不倫問題・残業代請求をはじめ、多岐分野に対応。弁護士とパラリーガルの緊密な連携により最短ルートで最善の解決へ。)
*取材・文:佐藤俊治(複数メディアで執筆中のフリーライター。真面目な話題からくだけた話題まで手広く記事を執筆中。趣味は将棋、好物はカツカレーとパインアメ)
【画像】イメージです
* むーさん / PIXTA(ピクスタ)
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