ゴールデンウィークなど大型連休や週末となると旅行や買い物などで外出する予定をたてる方も多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが天気予報。もし天気予報が外れて旅行がキャンセルに…雨の予報だから旅行をやめたけど快晴だった…なんてことがあったら悲しいですね。キャンセル料だって馬鹿になりません。
もし、このようなケースで何かしらの損害が発生した場合、どこかが責任を負うということはあるのでしょうか。
気象庁?気象予報士?またはスーパーコンピューター?色々思い浮かびますが、法律的にはどのように考えられるでしょうか。
天気予報がはずれた場合に法的責任を追及できるか、については、答えを先に言ってしまうと、NOと言うことになります。つまり、天気予報がはずれて損害を被ったとしても、基本的には泣き寝入りということになります。
まあ、相手はお天道様ですから、仕方ないですね。神様に御願いをして、神父様が説教で導いてくれたからといって、願いが叶わなかったら神父様に法的責任を追及できるかと言ったら、だめなのと一緒です。
昔は、天気予報と言ったら気象大学校を出たエリートのみに許され、しかも、予報すべき内容は、気象庁によって管理されていました。今は、気象予報士という国家資格ができ、各人の裁量によって天気予報がなされるようになりました。
その意味では、その気象予報士が責任を負うべき場合もあるのかもしれません。
ではどのような場合かと言いますと、個人的にその気象予報士と天気予報の契約をした場合で、かつ、その気象予報士が予報の基礎となる情報を全く集めようとせず、直感だけに頼って適当に予報をし、案の定はずれたという場合でしょう。
テレビの気象予報士に対しては、個別の契約がありませんので、どんなにいい加減な予報をしたとしても、我々視聴者は法的責任を追及することができないことになります。
当たるも八卦、当たらぬも八卦、こればっかりは、最終的には自己責任ですね。
*著者:弁護士 小野智彦(銀座ウィザード法律事務所。浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。)