社長の給料が高すぎる!社員から減額を迫ることはできる?

昨今、IT社長の年収がなにかと話題になっています。芸能人女性との交際が話題になった社長は、年収がじつに35億円(推定)あるのだそう。一代でそこまで稼ぐようになった彼に、芸能人は惚れるのでしょう。

この他にも大手自動車企業のCEOが約10億(推定)の報酬を得るなど、社長業はやはり儲かる様子。しかし下で働く社員からしてみれば、「俺達は額に汗して頑張っているのにそんなにもらってるの?」と思うかもしれません。

とくに経営が苦しく、給料も上がらない会社に勤務している場合、「社長の給料を引き下げろ」と迫りたくなります。社員から社長の給料に異議を唱え、下げるよう迫れないのでしょうか?

星野・長塚・木川法律事務所の木川雅博弁護士に見解を伺いました。

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Q 社長の給料が高すぎる 社員から下げるよう迫れないの?

 

A 社員(従業員)は社長の給料を下げられません。

木川弁護士:「社長を含む会社役員の給料(役員報酬)は社員(従業員)が決めるのではなく、会社の持ち主である株主(株式会社の場合。以下、株式会社を念頭に置いて解説します)が決定します。

実際問題としても、社長(役員)の給料が下がったらその分従業員の給料が上がるという関係にはないでしょう。会社の業績が悪化しているのに社長の報酬が高すぎると感じるときは、会社の持ち主である株主が文句を言うことになります。数は少ないですが、株主総会において役員報酬減額の提案がなされた例も存在します。

ただ、減額すべきと考える理由が当該役員の経営判断ミスによる業績悪化ということであれば報酬減額よりも当該役員の解任を求めたほうがより直截的ですので、株主提案の数としても報酬減額よりも解任提案のほうが多いですね。

なお、従業員が株主であれば、理論的には従業員も社長の給料減額や社長の解任(解職)を求めることができます。しかし、従業員が株主提案権を行使できるほどの株を持っていることはあまりなく、また、従業員の持っている株は議決権制限株式であることも多いので、従業員が社長の解任(解職)を求めることはほぼできないと言っていいでしょう(会社法303条、339条1項等)」

株式会社の場合、株主から減額や解任提案をされなければならず、残念ながら社員から社長に「減額」を迫ることはできないようです。

実際のところかなり難しいとは思いますが、社長の経営方針や報酬に不満がある場合は、役員や株主に働きかけてみるのも、一つの手段かもしれません。

 

*取材協力弁護士:木川雅博 (星野・長塚・木川法律事務所。通信会社法務・安全衛生部門勤務を経て、星野・長塚・木川法律事務所に所属。破産・再生・債務整理を得意とする。趣味は料理、ランニング)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

 

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