ギャンブル、一体どこから犯罪になる?

ギャンブルといえば、競馬・パチンコ・宝くじなどをイメージしますよね。それらは、法律でも認められているギャンブルです。一方、野球賭博で逮捕されている人のニュースも耳にします。

ではどこからが違法なのでしょうか?

この記事の内容は銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士に監修いただきました。

 

1円でもお金がかかれば違法

1円でもお金はお金。『じゃんけんで負けたら1円よこせ』なんてやりとりですら賭博罪が成立しえてしまいます。

では、公営ギャンブルなどはどうなるんだ?と疑問に思うことでしょう。これらは、違法性阻却といって、しかるべき手続きをへて認められているものです。

だからといって、すべてがすべて賭博罪として起訴され、有罪判決がでているわけではありません。社会通念上、相当と評価されるものであれば別です。たとえば、100円をおごるじゃんけんをしたからといってすぐに逮捕!とはなりません。これは、食べ物や飲み物などその場でなくなってしまうものは『一時の娯楽を供する物』とされ、それらを賭けても賭博罪にあたらないと解釈する余地があるからです。これを可罰的違法性の理論といいます。

 

お金じゃなくても違法

実はお金じゃなくても賭博罪になりえます。

法律的には『偶然の事情によって勝敗が決まる勝負事について金銭やその他の財産を賭けること』が賭博とされています。お金だけでなく『その他の財産』も賭けてはいけないのです。例えば、トレーディングカードの勝負で、レアカードを賭ける、なんてことも賭博罪の適用対象となる可能性があります。少し難しい話になりますが、賭博を罪とする目的は、社会的法益の一種であると理解されます。古い判例は、『国民の射幸心をあおる』『勤労の美風を損ない』『国民経済の影響』を理由にします。ということは、これらが害されないような行為であれば、罪として起訴される可能性は低いと考えられます。

 

賭博罪は重い罪?

野球賭博や相撲の八百長、警察官の麻雀賭博などで関係者が逮捕されるニュースが大々的に報じられているため、『賭博罪=重い罪』と思われがちですが、ただ一回の賭博を見つかっただけであれば『単純賭博罪』とされ、懲役のつかない、罰金刑(50万円以下の罰金または科料)

となっています。

一方、『常習賭博罪』となると、3年以下の懲役刑。実際の量刑では、単純賭博罪と常習賭博罪にわかれており、やはり常習性が認められてしまうと、単純賭博よりは重く処断されます。
常習的に賭博をしていた場合とは、いわゆる『裏カジノ』ですとか、刑法186条2項【賭博場開帳等図利罪】の適用対象となるような経営者など、違法性の高い行為を行っていた場合によります。

 

賭博罪で逮捕される?

1円程の小さな額や、トレーディングカードですら賭けたら賭博罪となるのであれば、何気ない日常でも悪気もなくやってしまいそうですよね。

その度に逮捕者が出ていたらきりがないですよね。数百円と少額の賭け事で即刻逮捕されるということはあまりないようです。ただ、継続的に行われていたり、大きな額をかけたりすれば逮捕される可能性が高まりますので、そういった行為はしないほうが無難でしょう。

ただし、賭博そのもの、というよりは、社会儀礼の範囲内で、たとえば100円じゃんけんなどを禁止する趣旨とまでは読めません。過度におそれることなく、賭け事は行わない、というのが正確な考え方でしょう。

 

*弁護士監修/ 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)

 

*取材・執筆/アシロ編集部

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