あなたは分かる?「有給休暇」と「振替休日」の差とは

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

企業において、同じ「休み」にもいろいろな種類があります。その1つが「有給休暇」と「欠勤」です。有休は給与が補償され、欠勤は休んだ分引かれるという天と地ほどの差が。知らないと、損をすることになってしまいますね。

そんな「企業の休み」ですが、混同しやすいのが、「代休」と「振替休日」。同じように思えますが、実は全く異なるものであるよう。きっちり、違いを知っておきたいところ。

法律事務所あすかの冨本和男弁護士に見解をお伺いしました。

 

■振替休日と代休の違いは?

「振替休日」とは、前もって休日と定められていた日を労働日とし、その代わりに他の労働日を休日とすることをいいます。

これに対し、「代休」とは、休日労働させた場合に、事後的に以後の他の労働日を休日とすることをいいます。「振替休日」も「代休」も、休日に労働させ、その代わりに他の労働日を休日とする点は同じです。

どちらも労働契約で決まっている休日を他の日に変更するわけですので、変更するためには労働協約・就業規則に変更のための規定があってこれに則って変更するか、労働者の同意を得る必要があります。

「振替休日」と「代休」は、前もって休日を変更していたか(振替休日)、それとも事後的に休日を変更していたか(代休)の点で異なります。

「振替休日」の場合、前もって休日を変更していたことによって、本来は休日における労働なのですが労働日の労働となり、労使協定に基づかなくともできますし、休日労働させた場合に支払う必要がある割増賃金も支払う必要はありません(ただし、休日労働した週の労働時間が40時間以内であることが必要です)。

前もって休日を労働日に変更しておいたことによって、元々は休日であったとしても労働日の労働となるからです。

これに対し、「代休」の場合、予告もなく休日に労働者を働かせ事後的に別の労働日を休日に変更させるわけですが、いきなりの変更ですから休日に働かせた分が労働日の労働とならず、労使協定に基づく必要がありますし、休日労働分の割増賃金も支払う必要があります。事後的な変更では休日に働かせた分が労働日の労働にならないからです」(冨本弁護士)

 

違いがおわかりいただけたでしょうか? 「知らなくても良いこと」と思うかもしれませんが、労務についての知識を持つことは自分の身を守ることにも繋がります。「振替休日」と「代休」の違いを、ぜひ覚えておきましょう。

 

*取材協力弁護士:冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

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