事務仕事をする人の場合、ほとんどの会社では個人にPCが支給され、インターネットにも常時接続されているのではないでしょうか?(大手の企業ではフィルタリングがかけられており、一定のサイトしか閲覧できないよう制限がかけられているようなところもあります。)
そこで問題となるのが、就業時間中にPCを私的に利用し、買い物をしたり株取引をしたりしているような人の処遇です。
ちょっとニュースを見る程度であれば問題ないようにも感じられますが、実際のところ法的にはどのように取り扱われるのでしょうか?
Q.仕事中にネットサーフィンがバレた……。減給になる?
A.就業時間中は職務に専念する義務があるため、減給などの懲戒処分をなる可能性は充分に考えられます。
当然ですが、就業時間中は仕事をすることでお金をもらっているため、従業員は会社との労働契約上の義務として就業時間中は職務に専念する義務を負っています。
就業時間中にPCを私的利用する行為はこの職務専念義務に違反しますから、会社の就業規則に基づき「けん責」や「減給」などの懲戒処分が課せられる可能性があります。
さすがにいきなり解雇するという処分は無効ですが、何度も注意・指導しても改善が見られない、つまりPCの私的利用をいつまでも辞めない従業員がいる場合、懲戒解雇されることも充分に考えられます(もちろんPCに限らずスマホなどの私的利用も同様です)。
どの程度なら許容されるかはその会社ごとのカルチャーによっても大きく異なりますが、少なくとも従業員は就業時間中、法的に「職務専念義務」を負っているのだということは念頭に置いておきましょう。
*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。
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