営業マンはノルマさえ達成すればサボっててもいいの?

よくドラマなどで、外回りをしている営業マンが営業と称して、喫茶店で一服したり車中で昼寝をしたりとサボっているシーンを見かけたことがある方もいらっしゃると思います。

「会社から課されているノルマさえ達成していれば問題ないだろ」といった声も聞こえてきそうですが、実際にノルマさえ達成していれば、サボっていても問題ないのかといった点について、会社が労働者に対して科すことができる処分と併せて解説していきたいと思います。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

 

■1. 懲戒処分

懲戒処分とは、労働者が職場の秩序を乱す行為をした場合に、それに対してペナルティとして行われる不利益な措置のことです。懲戒処分は、職場の秩序・規律を維持するための手段です。

ただし、懲戒処分は、どんな場合でも科すことができるわけではありません。

まず、懲戒処分が認められるためには、あらかじめ就業規則に懲戒の「種別」と「事由」が定められている必要があります。要するに就業規則にのっかっていない処分はできないし、就業規則にのっかっていない理由で処分することもできないということです。

次に、就業規則にのっかっている理由で就業規則にのっかっている処分を科すにしても、懲戒権の濫用は無効となります。例えば、これまでの先例や他の労働者が受けた処分からして不公平な処分や、懲戒理由に比して重すぎる処分、弁明の機会を全く与えない処分等です。

 

■2.サボりの場合

就業規則に「勤務状況不良」といった懲戒事由をのっけておけば、何度注意しても聞く耳を持たずサボる労働者に対して相応の懲戒処分を科すこともできます。

会社から課せられているノルマを達成しているかもしれませんが、そうした人(会社の許可なくサボり、会社の指揮命令に従わない人)を野放しにすれば、他の労働者に与える影響も悪く、職場の秩序が乱れるからです。

ノルマを達成している労働者としては納得がいかないかもしれませんが、労働者として給料をもらっている以上、ノルマを達成するだけではダメで、就業時間中は会社の指揮命令に従う必要があるわけです。

 

*著者:弁護士 冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

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*nancy / PIXTA(ピクスタ)

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冨本和男
冨本 和男 とみもとかずお 弁護士

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