【意外と知らない道交法】エンジンかけっぱなしは交通違反…それって本当?

刑事ドラマなどでは、緊急車両で現場に乗り付けた刑事がエンジンを切ったかどうかもわからない状態でその場を離れ現場に急行するシーンを目にします。

そのたびに、「よくパトカー盗まれないな」と思ってしまいますが、そこはドラマの世界だけに何事もなく物語が進んでいきます。

実際にあんなことをする人はほとんどいないと思いますが、なかにはせっかちな人がエンジンをかけっぱなしにしながら、車を離れてしまうことも稀にあるようです。

しかし、そんな行動を一般人がすると交通違反になるらしいのです。本当でしょうか?

Q.エンジンをかけっぱなしで車を離れると交通違反って本当?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.違反です!他人が運転できるような状態で車を離れてはいけない

道路交通法第71条5号の2に「自動車又は原動機付自転車を離れるときは、その車両の装置に応じ、その車両が他人に無断で運転されることがないようにするため必要な措置を講ずること」と明記されています。

したがってエンジンかけっぱなしの状態で自動車を離れることは道路交通法違反となります。颯爽と登場し、「そのまま現場に急行」という行為はかっこよく思えますが、一般人の場合は法に触れています。

なおこの状態で自動車を盗まれた場合、持ち主にも責任が問われます。エンジンを止めしっかり施錠することは、運転者の義務なのです。

年末年始は自動車に乗る機会も増えるものですが、車を安全に止め施錠し降りるまでがドライブということを忘れないでください。

 

*記事監修弁護士:森川文人(ピープルズ法律事務所。弁護士歴25年。いわゆる街弁として幅広く業務を経験。離婚、遺産相続をはじめ、不動産、 慰謝料・損害賠償請求、近隣トラブル、借地借家、賃金、インターネット問題、知的財産権などを扱う。)

*取材・文:佐藤俊治(複数メディアで執筆中のフリーライター。真面目な話題からくだけた話題まで手広く記事を執筆中。趣味は将棋、好物はカツカレーとパインアメ)

【画像】イメージです

*ridia / PIXTA(ピクスタ)

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