転職先が自分に全く合っていなかった、他にやりたいことができたという理由から1年未満で会社を退職される方も少なからずいらっしゃると思います。ただし、1年未満で会社を退職してしまうと貰えなくなる可能性が非常に高くなるものがあるということはご存知でしょうか?
Q.入社11カ月めで「辞表」を出したら実は損をした…それってなんで?
A.「失業給付」の支給要件が在籍12カ月以上だから
勤め先を退職した場合、雇用保険から失業給付というものを受けることができます。
ただし、この失業給付の支給要件の一つに「雇用保険への加入期間が通算12カ月以上あること」というものがあります。つまり、1年未満で会社を退職した場合には上記の要件を満たさないことになるため、原則として失業給付を受給することはできないのですね。
失業給付が支給されないとなると、次の転職先が決まるまでは全くの無収入ということになってしまいます。すでに次を決めてから転職するのであれば問題ありませんが、次を特に決めないまま会社を1年未満で退職する場合、失業給付がもらえない可能性が非常に高くなるということは覚えておいた方がいいかもしれません。
特にもう1、2カ月で在籍が1年を超えるという場合には、失業給付を貰うためにも有給休暇の消化などで何とか在籍数を伸ばし、1年間を経過してから退職する、という方法も検討しておいた方がいいでしょう。
*取材・文:ライター 松永大輝(個人事務所Ad Libitum代表。早稲田大学教育学部卒。在学中に社労士試験に合格し、大手社労士法人に新卒入社。上場企業からベンチャー企業まで約10社ほどの顧問先を担当。その後、IT系のベンチャー企業にて、採用・労務など人事業務全般を担当。並行して、大手通信教育学校の社労士講座講師として講義サポートやテキスト執筆・校正などにも従事。現在は保有資格(社会保険労務士、AFP、産業カウンセラー)を活かしフリーランスの人事として複数の企業様のサポートをする傍ら、講師、Webライターなど幅広く活動中。
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