「労働基準法」の改正案は本当に長時間労働に歯止めをかけられるのか?

大手広告会社の電通が社員に違法な長時間労働をさせていたとして、厚生労働省が強制捜索に踏み切ったというニュースは、まだ我々の記憶に新しい「大事件」です。

今国会で審議される予定の『労働基準法改正案』により、この深刻に蔓延する長時間労働の実態が改善の方向へ向かうのでしょうか。今回は改正案の中でも、その内容から「残業代ゼロ法案」とも揶揄されている「高度プロフェッショナル制度」の内容を中心に、改正に向けた政府の意図やビジネスパーソンへの影響について解説していきます。

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

 

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■法案の目玉は「高度プロフェッショナル制度」の創設

まず、この『労働基準法改正案』の骨子をご紹介すると、以下の通りとなります。

1.長時間労働抑制策・年次有給休暇取得促進策等
(1) 中小企業における月60時間超の時間外労働に対する割増賃金の見直し
(2) 著しい長時間労働に対する助言指導を強化するための規定の新設
(3) 一定日数の年次有給休暇の確実な取得
(4)企業単位での労働時間等の設定改善に係る労使の取組促進

2.柔軟で多様な働き方の実現
(1) フレックスタイム制の見直し
(2) 企画業務型裁量労働制の見直し
(3) 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設

このうち2の(3)がとりわけ論議を呼んでいることは周知のとおりです。「高度プロフェッショナル制度」を労基法に設け(新41条の2)、「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められる」業務に従事する労働者には労働時間等に関する規定の適用除外とする、つまり何時間働いても給与は同じにする、という内容です。

具体的な想定としては、金融ディーラーなどの専門的な仕事に就いていて、年収1,075万円以上の労働者で、働いた時間に関係なく成果で賃金が決まる職種ということになります。

 

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