FC2の経営者はナゼ釈放された? 「準抗告」とは何なのか

公然わいせつ容疑でFC2の関連会社の会長と社長が逮捕されました。

2人の容疑者に対して京都地検より勾留請求がされていましたが、弁護士より準抗告があり、勾留請求が却下され、釈放されました。

なんとなく言っていることは分かるけど、詳しくは分からない……そんな方が多いのではないでしょうか?

勾留とは何なのか、準抗告とは何なのかなどについて学校では習ったかもしれないけど覚えていない人も多いと思います。知らなくても殆どの人が生きるのには困りませんが、ニュースなどで頻繁に目にする言葉ですし知っておいて損はないでしょう。

勾留とは何か、準抗告とは何かいんついて改めて解説したいと思います。

牢獄

■勾留とは?

勾留とは、犯人であると疑われる者が逃亡したりしないように、あるいは証拠隠滅したりしないように、犯人であると疑われる者の身柄を強制的に拘束する処分のことをいいます。

起訴される前の者を勾留するかどうか決めるのは裁判官です。

裁判官は、犯罪の嫌疑がある場合で、住居不定、証拠隠滅のおそれ、逃亡のおそれのいずれかが認められる場合、勾留の理由が認められるとして対象者を勾留することができます。

ただし、裁判官は、以上の要件が認められる場合でも、事案が極めて軽微であるなど勾留の必要性がないと認められる場合、勾留することができません。

対象者は、勾留されてしまうと警察の留置場だとか拘置所に入れられ自由に行動できなくなります。

勾留の理由が認められない場合、あるいは勾留の理由が認められても勾留の必要性がないと認められる場合、勾留されません。既に逮捕され身柄拘束されていれば釈放されることになります。

 

■準抗告とは?

準抗告とは、「裁判官」がした勾留などに関する裁判に対して不服のある者がその裁判の取消や変更を求める申立てのことです。

これに対して、抗告という手続もあるわけですが、抗告とは、「裁判所」がした決定に対して不服のある者がその決定の取消や変更を求める申立てのことです。

起訴される前の勾留については「裁判官」が判断しますので、勾留されたことに不服がある者は、準抗告という手続で不服を申し立てることになります。

その際、準抗告をする者としては、勾留請求手続が違法であるとか、勾留の理由がないとか、勾留の必要性がないとか言っていくことになります。

以上の準抗告は、裁判官の行った勾留自体に不服がある場合に行う不服申立方法です。

勾留されたこと自体には承服しつつも後に、勾留された後の事情で勾留の理由がなくなった、勾留の必要性がなくなった、あるいは勾留が不当に長くなったいう理由で行う、勾留取消請求という不服申立方法もあります。

今回の件では、裁判官の行った勾留自体に不服があるということで準抗告という方法が採られたわけです。

準抗告に対する判断は裁判所が行います。

準抗告が認められれば、裁判官の行った勾留の裁判が取り消され、検察官の勾留請求を却下という内容の決定が出て、釈放ということになります。

 

*著者:弁護士 冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

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