新聞の購読を迫る勧誘活動は、時に強引なやり方をすることもあるようで、度々問題になります。
若い女性などをターゲットに半ば脅迫的な態度で契約を迫るケースや、「契約件数が足りない」などと泣きつく「泣き落とし」作戦など、問題となっている手法は様々です。
昨今は新聞を定期購読しない人も多いだけに、勧誘員も必死なようですが、強引なやり方は好ましいものではありません。
新聞勧誘員に悩むBさん
新聞社のしつこい勧誘活動に悩んでいるのが、Bさん(20代・女性)です。
その内容について聞いてみると…
Aさん「新聞の営業を断ったら、『じゃあ無料でいいから』と毎日ポストに新聞を入れていくようになりました。
「無料でもいらない」と伝えているにもかかわらず、もう2年になります。
断っても一向に止めてくれる様子はなく、むしろ「そろそろ新聞代払えそう?」などと聞いてくる始末で…。
いい加減にやめてほしいのですが、無料で新聞を提供されているだけなので、大きな被害を受けていると言うわけでもなく、訴えを起こすのも難しいのでは、と泣き寝入り状態です。
止めてもらうために何か手立てはないのでしょうか」
新聞勧誘員がなぜ無料購読を許したのかは不明ですが、口ぶりからすると「読んでいる」ということを口実にあとから法外な代金を請求しようとしている、と疑うこともできます。
しかし、現時点で大きな被害を受けていないことから、警察に訴えることもできず、恐怖を感じるとともに、処遇に悩んでいるようです。
なにか手立てはないのか、銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士にうかがいました!
弁護士の見解は?
齋藤弁護士:「新聞社のチラシ配布行為一事をもって、処分に持ち込むのは難しいのは事実です。
ただ、配布行為の態様、内容によってはあります。
たとえば、無断でオートロックの範囲をこえ、家にしつこく居座る、ドアをたたき続けるなどの行為が続けば、建造物侵入罪に問うことは視野に入ります。
現に、新聞社ではありませんでしたが、『お断り』と書かれているアパート玄関先に立ち入り、住居侵入罪・建造物侵入罪に問われたケースもあります。
より重要なことは、具体的に新聞勧誘者がどのような行為をしているかです」
弁護士への相談も視野に
Aさんのが受けている被害については直接的な犯罪にならない可能性が高そうですが、あまり気分がいいものではないですよね。
既に異常性の一端が垣間見られることを考えると、なんらかの対策をとったほうがいいことは間違いないでしょう。
新聞勧誘員の行動を録画するなどして証拠を押さえたうえで、弁護士に相談したほうがいいかもしれません。
*取材協力弁護士: 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)