昨今はカジュアルな服装で勤務することを認める企業が増えていますが、まだまだ『スーツ』などフォーマルを義務付けることが多いようです。身なりは人の第一印象を決めるだけに、『ラフな格好では困る』と考えているものと思われます。
場合によっては『Yシャツは無地白』『靴下は白以外NG』『Yシャツの下に柄付きシャツを着るのはNG』など事細かに指示することがあります。日本ではこういった指示は当たり前ですが、本来社員の服装は自由なはず。『拒否』してもよいのではないでしょうか?
Q.会社が服装を細かく指導してくる…拒否することはできないの?
A.会社は合理的な範囲内で服装について指示できます。
会社は職場秩序を維持する権限があり、秩序維持のために合理的な範囲内で服装について指示・指定が可能です。例えば、職場で制服を用意しているような場合、フォーマルな服装が要求される職種であるなどの場合、会社は、前者では制服を着用するよう指示できますし、後者ではラフな服装をしないよう指示できます。
個人の服装はプライベートな場では完全に個人の自由ですが、職場では企業秩序の観点から一定の制約を受けるということに注意しましょう。
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)
*監修弁護士/梅澤 康二(プラム綜合法律事務所。労務全般の対応、M&A取引(対象会社に対するデューディリジェンス)、各種契約書の作成・レビュー、取締役会議事録の整備、その他企業法務全般のご相談一般民事・交通事件・債務整理・相続問題に係る法律相談、刑事事件に係る法律相談を中心に取り扱う。)
*画像はイメージです