結婚を前提に交際していた相手に突然ふられた…慰謝料は請求できる?

最近は婚活ブームなどとよばれ、パーティやアプリなどを使って結婚相手を探している人が多いようです。もちろん、職場や学校などでお相手を見つけたという人もいるでしょう。

年齢が進むと、「交際するなら結婚を」と考える人が多く、結婚を前提に交際を始めるケースもあります。しかし、男女の仲ですから、「結婚する予定だったのに別れた」ということは、多々発生することです。

年齢と交際期間を重ねているにもかかわらず、突然別れを切り出されたということになると、結婚を意識していた側とすると、「話が違う!」と思い、なんらかの慰謝料を請求したくなります。

そのようなことは、可能なのでしょうか?

Q.結婚を前提に長年交際を重ねてきたのに突然振られた場合、慰謝料を請求することはできますか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.明確に「婚約」をしていればとれる場合もありますが、基本的には難しいものと思われます。

「結婚を前提に」というのは「口約束」で、自由恋愛になります。「別れたから慰謝料をとる」というのは、自由恋愛を縛ることになってしまうため、気持ちは痛いほどわかるのですが、なかなか難しいのが現状です。

ただし明確に「婚約」があった場合は話が別で、慰謝料を請求する余地はありますし、浮気が原因であれば相手方に賠償を求めることもできるでしょう。

「婚約」があったと認定される条件は厳しく、例えば結納を交わしていた場合や式場を既に予約していた場合、または、婚姻を前提として同居を開始した場合など、単なる「交際」「同棲」とは明確に区別できる状態に至っていることが必要です。

ただし、訴えが認められたとしても僅かな金額になるケースも少なくありません。

「結婚を前提に」交際していたにもかかわらず別れるという行為は道義的にみれば「問題」に思えますが、基本的には「自由恋愛」のため、法的な責任を問うことは相当難しいと考えてください。

 

*記事監修弁護士:寺林智栄

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

【画像】イメージです

*深澤カラス / PIXTA(ピクスタ)

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