司法試験の出題問題が事前に漏れていたなんてニュースが流れてますね。
司法試験の問題などを作成する「考査委員」を務めていた法科大学院の教授が、教え子の女子学生に内容を伝えた疑いがあるということです。
報道では、どこまで具体的に漏らしたのか分かりませんが、これでは公平性が保たれませんね。
私が受験生の頃も似たようなことはありました。受験生が手分けをして、試験委員を務める各大学教授の授業を潜りに行き、山張りの参考にしていました。
流石に正面切って、ここが出るとは言わないものの、司法試験の論文試験の直前に行われる前期授業の最後の講義で、突然某教授が、普段授業ではさらっとしか扱わない分野を念入りに講義し始めたという事前情報が流れ、「まさかそこが出るの?」と半信半疑で論文試験を受けに行くと、確かにその分野からの出題だったということがありました。
まぁ、当時の合格率は僅か2%で、山が当たったくらいでは合格できないのが現状でしたので、私自身は山張りに興味はなかったのですけどね。
「平等と公平」を旨とする法律家になるための試験で、こういうことはあってはならないですね。
*著者:弁護士 小野智彦(銀座ウィザード法律事務所。浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。)