東海地方のテレビ局に勤務する女子アナ(24)が、先輩アナ(31)の夫と不倫したニュースは全国に広がり、衝撃が走りました。
この女子アナは先輩アナと共演したうえ、産休に伴って後任となった番組があり、不倫相手は当該番組のプロデューサーだったとのこと。「昼ドラ」さながらの不倫は「令和最大の不倫」などと揶揄されています。
職務停止状態に
不倫が発覚していた女子アナは出演中だった番組を全て降板させられ、現在Webサイトからもプロフィールが削除されており、職務停止状態となっている様子。
同僚を巻き込んだ不貞だけに、異動や解雇も囁かれています。
「降板は当然」「アナウンサー人生は終わった」などの声が上がる一方、本来のアナウンス業務とは関係ない私的な部分での問題だけに、職務停止状態としたことを疑問視する声もあります。
不倫をきっかけとした職務の停止に問題はないのでしょうか?
銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士に伺いました。
職務停止は妥当なのか
齋藤弁護士:「配置転換の適法性という問題になります。
法的には、配置転換の合理性、企業経営全体の観点から、当該地位を降板させることの適否は判断されることになります。
不倫、それ自体は、慰謝料請求が発生しうる不法行為であることは確かです。
しかし、不倫行為それ自体がアナウンサー業務に悪影響を及ぼす危険があり、その合理性が問われるのです。
たとえば報道番組などであれば、潔白性が求められますから、一つの判断としてはありえるでしょう」
アナウンサーは人前に出て情報を発信する仕事をしているということなどを鑑みると、職務停止も致し方ないということのようですね。
男性はお咎めなしの可能性
今回の不倫については、当然妻帯者であり、同じ番組に出演する女子アナに「手を出した」男性プロデューサーにも責任があるはず。
しかし現在のところ処分されたという情報は入っていません。
女子アナだけ処分し、プロデューサーはその立場からお咎め無しとなれば不公平感は否めません。
法的にこのような処分は許されるのでしょうか?
銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士に伺いました。
齋藤弁護士:「これは実際、日本社会ではまだまだ横行している問題といえます。
多く不倫問題やセクハラ問題を扱っていると、男性側におとがめなしの状況は、まだまだ改善できていないように見ています。
しかし、ミクロな観点でも、弁護士がひとつひとつ動いていくことで、改善できていけるのではないか、担当した企業では改善を実現できているので、そう思っています」
まとめ
アナウンサーにかかわらず、不倫は高いリスクが伴うことをしっかり認識する必要があるでしょう。
場合によっては、すべてを失う可能性があります。
*取材協力弁護士: 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)
*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)