不倫相手と結婚したいけど配偶者が離婚拒否! なんとかならないの?

不倫はいわゆる不貞行為であり、モラルを欠いた行動とされています。しかし、実際に経験している人も多いようで、なかには「略奪婚」をする男女もいるようです。

有責配偶者は「意地でも分かれて不倫相手と結婚したい」と思うようで、あの手この手で離婚を迫ることもあると聞きます。

しかし配偶者にしてみれば、「ふざけるな」と言いたくなってしまいます。有責配偶者が離婚を強硬に望み、相手が拒否した場合、離婚することはできないのでしょうか?

虎ノ門法律経済事務所 池袋支店齋藤健博弁護士に見解をお伺いしました。

 

■有責配偶者からの離婚は認められる?

齋藤弁護士:「有責配偶者からの離婚請求は、実は絶対に認められないものでもありえません。旧判例は、確かに有責配偶者からの離婚請求の局面では、離婚できない時代がありました(最高裁昭27・2・19判決 民集6-2-110が有名でしょう)。

しかし、時代が変わり、最高裁は、ある一定の条件のもとにおいては、離婚請求を認められるように判例変更したのです。実は、例外的に有責配偶者からの離婚請求が認められるためには、以下の三つの条件を満たす必要があります。

①夫婦の別居が両当事者の年齢及び同居期間と比較して、かなり長期間に及んでいること。

②当事者の間に未成熟の子供が存在しないこと。

③相手方配偶者が離婚により精神的、社会的、経済的に非常に苛酷な状況におかれることになるなど、離婚請求を認めることによって相手方が大きなダメージを受けるような事情がないこと。

この3つの基準は、おもに3つ目が肝になるでしょう。というのは、精神的、社会的、経済的に過酷な状況、とはひとりひとりの状況に応じて当然異なるからなのです。

もちろん、①の別居期間が長期に及んでいるか否かの判断も1件1件異なるでしょう。しかし、これらは期間の問題ですから、客観的に確定することができますね」

 

■実際の判例も

齋藤弁護士:「ある有名な裁判例をご紹介いたします。調停後約13年経過した事案です。

18歳と16歳の2人の未成熟の子がいましたが、慰謝料150万円と二男の大学進学費用150万円を支払う旨の訴訟上の和解が成立し、原判決を取り消し請求を認容する判断が示されています(大阪高等裁判所平成19年5月15日判決)。ご紹介した判決は、調停も不成立、第1審裁判所の判断も棄却、第2審裁判所の判断で初めて離婚が認められたものです。

離婚する手立てとしては、さきにご紹介した3つの条件がない、とのことを証明する証拠を揃えることが肝要です」

不倫による離婚が望ましいものではないことは明白ですが、離婚請求を認めることによって相手方が大きなダメージを受けるような事情がない場合は、有責配偶者から離婚を迫ることもできるのですね。

相手としては、「不倫相手と結婚したい」というような人間とは離婚したほうが良いでしょう。経済力や子どもの養育など「そうもいかない」のも事実。その場合は、やはり弁護士の力を借りるのが、解決の早道かもしれません。

 

*取材協力弁護士: 虎ノ門法律経済事務所 池袋支店 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

齋藤健博 さいとうたけひろ 弁護士

虎ノ門法律経済事務所 池袋支店

東京都 豊島区南池袋2-12-5 第6.7中野ビル7階B号室

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