公衆電話からの迷惑電話、対策は?

ナンバーディスプレイ機能が一般的になり、誰もが携帯電話やスマホが持つようになった現在、電話を受けた際にそれが誰からかかってきたのかわかるのが当たり前となっています。

ただし、公衆電話からの着信はたいていの機種で「公衆電話」「非通知設定」などと表示され、誰からかかってきたものなのか判断できません。こんな発信者不明の迷惑電話が続いた場合にどうすることができるか、ともえ法律事務所の寺林智栄弁護士に伺いました。

■迷惑電話はどんな罪?

無言電話やガチャ切りなどの迷惑電話が続いた場合、この電話の主を何らかの罪に問うことはできますか?

(寺林弁護士)「迷惑電話が続いたことのストレス等により、精神疾患を患ったようなケースでは傷害罪に該当し得ます。」

傷害罪(刑法204条)
人の身体を傷害した者は、10年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

脅迫などの言葉がなくても、迷惑電話をかけるだけで犯罪となる可能性があるのです。傷害罪は身体への傷害が対象となりますが、精神的苦痛から身体に影響が出た場合は傷害罪が成立します。迷惑電話がその原因になったことを証明するためには、医師の診断が必要になります。

またこのような電話は、企業相手であれば、業務妨害罪に問われたり、地域によっては迷惑防止条例違反に問われたりする場合があります。

■相手が誰かを突き止めたい!

いたずら電話が傷害罪に当たる可能性があることはわかりましたが、非通知発信や公衆電話発信では、受信側には発信者が誰かわかりません。また、着信拒否や番号変更などで対処することはできますが、それでは相手を突き止めることはできません。

どうにか相手を特定することはできないでしょうか?

(寺林先生)「警察が捜査に乗り出せば、発信元の公衆電話を突き止めることができ、防犯ビデオの画像などから犯人を特定することは可能ではないかと思います。」

このような迷惑電話の発信者を教えてほしいと携帯電話会社に相談してみたところ、そのような情報は教えられないとのことでした。相手を特定するには、まずは警察に相談するしかなさそうです。

(寺林先生)「警察に捜査してもらうには、やはり一定の継続性や、精神疾患に罹患することが要件になるのではないかと思います。」

相手を特定したいなら回数や期間、被害の程度などをはっきりさせて警察へ。それよりも迷惑電話からの早期の開放を望むなら着信拒否や番号変更と、取るべき道は変わってくるのです。

 

*取材協力弁護士:寺林智栄(ともえ法律事務所。離婚・男女トラブル、労働トラブル、交通事故、借金問題、遺産相続、詐欺被害、消費者被害、刑事事件などを扱う)

*取材・文:フリーライター 岡本まーこ(大学卒業後、様々なアルバイトを経てフリーライターに。裁判傍聴にハマり裁判所に通っていた経験がある。「法廷ライターまーこと裁判所へ行こう!」(エンターブレイン)、「法廷ライターまーこは見た!漫画裁判傍聴記」(かもがわ出版)。)

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