仕事で終電を逃したのに会社が宿泊費を支払わない…こんなのってアリ?

IT企業や編集者など、いわゆる「納期」や「締切」がある仕事は、作業時間が長くなりがち。期日が迫れば迫るほど忙しくなります。

特に仕様変換や方向転換など予想外の事態が発生すると、終電間際までの作業を強いられることが多々あります。SEをしているSさんもその1人で、納期前には終電で帰ることが多いそうです。

あるとき、作業が長引いてしまい、急いで支度をして駅に向かったものの、終電に間に合わず、途方に暮れてしまったそう。結局自費でホテルに泊まることになったのですが、納得のいかなかったSさんは、会社に宿泊費を請求します。

ところが、会社からは一切の支払いを拒否されたそう。「ならば次からタクシー代をくれ」と提案しましたが、これも突っぱねられたといいます。

仕事によって終電を逃したわけですから、支払いがあって然るべきなのではないでしょうか? このようなことは許されるのか、桜丘法律事務所の大窪和久弁護士に聞いてみました。

Q.仕事で終電を逃したにもかかわらず、会社が宿泊費やタクシー代の支払いを拒否……違法ではありませんか?

*画像はイメージです:https://pixta.jp/

A.違法ではありません。

「法的には違法ではありません。労働基準法でも交通費や宿泊費の支給に関する規定はありません。

会社内で交通費や宿泊費の支給に関する規定があればそれに従い支払いを得るということになりますが、その規定がないということであれば支払いを求めることはできません」(大窪弁護士)

残念ながら、法的に交通費や宿泊費を支払わなければならないという規定はなく、違法ではないそう。社内に規定があれば、受けることができるケースもあるとのことです。

自分で作業時間をコントロールすることが、重要ということでしょうか。

 

*取材協力弁護士:大窪和久(桜丘法律事務所所属。2003年に弁護士登録を行い、桜丘法律事務所で研鑽をした後、11年間、いわゆる弁護士過疎地域とよばれる場所で仕事を継続。地方では特に離婚、婚約破棄、不倫等の案件を多く取り扱ってきた。これまでの経験を活かし、スムーズで有利な解決を目指す。

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

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*foly / PIXTA(ピクスタ)

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岡田 功 おかだ いさお 弁護士

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