売春あっせん容疑で逮捕者が…利用客が処罰の対象になることはある?

東京都台東区で、派遣型風俗店(デリバリーヘルス)を装い、売春をあっせんした疑いで、売春クラブの経営者ら6人が逮捕されたという報道がありました。

この種の報道がなされると、売春や売春クラブとデリバリーヘルス等の風俗営業とは何が違うのかという質問が寄せられることがあります。

そこで、今回は、その違いについて解説したいと思います。

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■届け出があるデリバリーヘルス営業は違法ではない

そもそもデリバリーヘルスが何かということから疑問に思う方もいるかもしれませんので一応解説しますと、デリバリーヘルスは、性交は行わず、女性が男性に対してその他の性的サービスを行うことを目的とする無店舗型性風俗特殊営業です。

したがって、デリバリーヘルスは、風営法上の届出があれば適法です。

他方、売春とは、金銭等を対価として性交を行うことであり、売春防止法によって規制されています。

なお、売春防止法は、売春そのものに罰則を科しているのではなく、売春の勧誘、あっせん、売春場所の提供、売春の強要(売春をさせることを内容とする契約の締結)、売春業などを行った者に対して懲役刑や罰金刑を科すものとなっています。

そのため、上記売春クラブの従業員の女性は、経営者と共謀したり、自ら売春をあっせんしたりした場合を除いて処罰の対象とはなりません。

 

■デリバリーヘルスの利用客が逮捕・処罰の対象となるか

デリバリーヘルスの従業員と性交をしなければ間違いなく逮捕・処罰の対象になることはありません。仮に、そのデリバリーヘルスが無届営業だったとしても、利用客が風営法違反となるわけではありません。

ただし、デリバリーヘルスの従業員と性交をした場合は、性交に至る経緯や態様によっては売春防止法違反となり得ますので注意が必要です。また、性交を行った場合はデリバリーヘルスの従業員や経営者との間でトラブルになりかねません。

 

利用客が逮捕・処罰をされることはないとしても、摘発の際に事情聴取が行われることはあり得ますので、売春を行う違法なデリバリーヘルスには近寄らないほうがいいですね。

 

*著者:弁護士 木川雅博 (星野法律事務所。通信会社法務・安全衛生部門勤務を経て、星野法律事務所に所属。破産・再生・債務整理を得意とする。趣味は料理、ランニング)

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木川 雅博 きかわまさひろ 弁護士

星野・長塚・木川法律事務所

東京都港区西新橋1-21-8 弁護士ビル303

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