自転車の飲酒運転で人身事故…被害者が大ケガをしたら法的にどうなる?

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自転車は、法的には軽車両です。まずはこれをしっかり覚えて下さい。

皆さんなんとなくオートバイや自動車よりも歩行者に近い存在だと意識しているようですが、違います。

歩行者であれば、酔っ払って歩いていて、間違って人にぶつかって怪我をさせても、交通違反にはなりません。ですが、自転車だと立派な交通違反であり、犯罪となります。

自転車は軽車両ですから、歩道を通行することは原則としてできません。例外的に通行できる歩道もありますが、あくまでも例外です。歩道では、歩行者と同程度の速度で進行しないといけません。車道と同じようなスピードで進行し、事故を起こすと重い刑事責任が課されます。

 

■自転車の飲酒運転事故で1億円近い損害賠償のケースも

ましてや、飲酒などをして自転車を運転することはできません。飲酒運転で摘発されれば、3カ月以下の懲役または5万円以下の罰金に処せられます。初犯で交通刑務所に行くことはありませんが、度重なれば、罰金では済まず、刑務所に行くこともありえます。

仮に飲酒運転で事故を起こし、被害者が全治3カ月の大けがを負うようなケースでは、間違いなく、刑事裁判の被告人となります。自動車を運転していた場合よりも法定刑は少し軽いですが、それでも100万円以下の罰金または5年以下の懲役等になります

初犯であれば、刑務所に行くことはないですが、民事上の損害賠償義務が生じます。判例だと、1億円近い損害賠償が認められたものもあります。

 

■スピードの出しすぎや並走運転も刑事処分の対象に

飲酒運転でなくても、歩道を高スピードで走ったり、車道の右側を通行したり、車道を2台も3台も併走して走ったりして、事故を起こすと飲酒運転と同様の刑事処分を受けます。

最後にもう一度確認しますが、自転車は軽車両であり、原則として車道の一番左側を走るべきです。それに違反して、歩道を走ったり、車道であっても2台も3台も併走したり、右側を走ったりしたら、交通違反であり、罰金を科されたりします。

交通ルールを守り、楽しく自転車に乗りたいものです。

 

*著者:弁護士 星正秀(星法律事務所。離婚、相続などの家事事件や不動産、貸金などの一般的な民事事件を中心に、刑事事件や会社の顧問などもこなす。)

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*8suke / PIXTA(ピクスタ)

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星 正秀 ほしまさひで 弁護士

星法律事務所

東京都中央区銀座2−8−5石川ビル8階

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