大手企業の新人社員だった女性の、過労死ラインを超える残業時間が原因として労災認定された問題が、今大きな波紋を広げています。この問題をきっかけに、厚生労働省は子会社を含めた大々的な立ち入り調査の実施が報道されており、過労死問題の大きな転機となりそうです。
今回は長時間残業以外にも労災に認定されやすいケースと、労災認定がされるまでに要する期間の、2つのポイントについて解説していきたいと思います。
■嫌がらせ・いじめが原因で精神的疾患を発症した場合、労災となる場合も
今回の被害者は、上司から「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」「目が充血したまま出勤するな」などと叱責されたり、「女子力がない」などと注意されていたと報道されています。
職場の上司からの嫌がらせ・いじめについても、それによって精神的疾患を発症したり、さらに自殺に至った場合には労災となる場合があります。
特に仕事面だけでなく、その人の存在や人格を否定するような暴言が度々繰り返されていたような場合には、精神に障害をきたしかねないため、より労災として認められやすくなります。
被害者は、上司から「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」等、普通の人の立場から考えて精神的にかなりきつい言葉を度々浴びせられながら長時間労働をせざるを得なかったわけですから、ストレスから精神的疾患を発症してもおかしくない状況にあった可能性があります。
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