「パワハラの被害にあった場合の相談窓口には、大きく分けて次の3つがあります。
①企業内(専門部署、上司等)、労働組合
②労働局等の行政
③弁護士等の専門家
従業員に対するコンプライアンスに関して問題意識を持ち、組織的な対策も取れている大企業でないと、なかなか①のような社内でのパワハラ相談は難しいと考えられます。したがって、多くのケースが②の行政か③の弁護士が最初の相談窓口になるかと思います。
弁護士については、以前とは異なり、今は、紹介のない相談でも対応に積極的な法律事務所が増えていますので、都市部でしたら相談先を探しやすいと思います。法律事務所での個別の法律相談が難しい地域もありますが、弁護士会、法テラス、市町村などでも弁護士が法律相談を行っていますので、これらも選択肢になるかと思います。」(渡邊弁護士)
中でも法テラスでは、“法律の専門家に依頼したいが経済的に余裕がない”といった方を中心に支援しています。また、弁護士事務所についても、相談のみで高額な報酬を請求されることは通常ありませんので、費用についても過度に心配する必要はありません。探せば必ず親身になって助けてくれる専門家がいますので、まずは一人で悩まずに、上記で紹介したいずれかの窓口を尋ねてみましょう。
*取材協力弁護士: 渡邊寛 (和田金法律事務所代表。2004年弁護士登録。東京築地を拠点に、M&A等の企業法務のほか、個人一般民事事件、刑事事件も扱う。)
*取材・文:塚本建未(トレーニング・フットネス関連の専門誌や、様々なジャンルのWebメディアを中心に活動するフリーランスライター。編集やイラストも手がける。塚本建未Website 「Jocks and Nerds」)
【画像】イメージです
*xiangtao / PIXTA(ピクスタ)
【関連記事】
*「働き方改革」でどう変わる?「残業トラブル」でチェックしておきたい事例を弁護士が回答
*上司の「パワハラ」で出社がツラい…やめさせるためにおぼえておきたい2つの方法
*勤務時間は本当に短くなる?「プレミアムフライデー構想」のメリット・デメリット
*違反件数が過去最多!「下請法」で知らないうちに違反しないための気をつけるべき4つのポイント
*36協定の見直しで何が変わる?根強い「残業トラブル」の法的問題を弁護士が解説
- 1
- 2