②夫婦双方の財産を予め把握しておく
財産分与でもめてなかなか離婚できないということもよくあります。「自分が知らない財産は隠される」ことは当たり前で、「もっと貯金があるはずだ、開示しろ」などと言っても、「そんなの知りませんよ~、証拠を見せてください」としらを切られて終わってしまいます。
また、例えば不動産や株券などが財産分与の対象となる場合には、その評価額をめぐって当事者が対立し、離婚手続きがなかなか進まないということも少なくありません。
ですので、別居をする前には、相手の預貯金の口座や有価証券、保険を調べておき、不動産や株券についてはおおよその評価額を出しておくのがいいでしょう。
離婚手続が長引けば長引くほど、離婚後のしこりも残りやすくなります。しこりを残さず、早く新しい人生を歩み始めるためにも、離婚を早く進めるための準備をすることが大切です。
*著者:弁護士 寺林智栄(ともえ法律事務所。法テラス、琥珀法律事務所を経て、2014年10月22日、ともえ法律事務所を開業。安心できる日常生活を守るお手伝いをすべく、頑張ります。)
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*Rina / PIXTA(ピクスタ)
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