満員電車で他人を突き飛ばして怪我させてしまった・・・どんな責任が問われるのか?

■民事上の不法行為を問われる可能性も

不法行為というのは、わざとあるいは不注意によって他人の権利や法律上保護されるべき利益を侵害することをいいます。

不注意によって他人に怪我をさせることも不法行為です。

ここでの不注意についても、人に怪我をさせかねないことが予想できたかどうか、人に怪我をさせないようにすることが簡単にできたかといったことを検討して判断されます。

不注意によって他人に怪我をさせた人は、怪我をした人に生じた損害を賠償する責任があります。損害としては、治療費、通院交通費、慰謝料などですが、怪我の程度が重くて仕事ができない場合には休業損害等も含まれます。

すし詰め状態でつり革や手すりに掴まれないような状況のときはしかたがないでしょうが、余裕があるのであればつり革や手すりに掴まるようにしましょう。

電車によっては「ポイントを通過します。つり革や手すりにお掴まりください。」といったアナウンスも流れているかと思います。

 

*著者:弁護士 冨本和男(法律事務所あすか。企業法務、債務整理、刑事弁護を主に扱っている。親身かつ熱意にあふれた刑事弁護活動がモットー。)

冨本和男
冨本 和男 とみもとかずお

法律事務所あすか

東京都千代田区霞が関3‐3‐1 尚友会館4階

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