暴行罪や傷害罪とはどう違う? 「暴力行為等処罰に関する法律」とは

●一概に良い法律と言えない背景も

こうやって見てくると、悪質な集団犯罪に対応する良い法律だと思う方が多いと思います。実際に、暴力行為等処罰に関する法律は、不良少年グループや暴力団などの集団犯罪に適用され、それなりの成果を得ています。

つまり、大勢で威嚇して犯罪を行うと法定刑が上がるので、その結果、集団犯罪に対する抑止力があると言われています。

しかし、この法律は、大正15年に治安警察法17条を削除する時に代わりに制定された法律で、政府が正当な労働運動を封じ込めるために立法されたものです。その経緯を知ると、一概に良い法律とは言えないと思います。

労働者が多数集まり、経営陣に対し、処遇改善を訴えると、多数で威嚇したとして、逮捕、処罰されました。戦後は新憲法が出来て労働運動は憲法上の権利とされましたので、そのような酷い案件は減っています。

これ以上の解説は省略しますが、法律とは必ず何かを目的に定められます。その目的にまで遡って考えると興味深いと思います。

 

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星 正秀 ほしまさひで

星法律事務所

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