なぜ「コラーゲンは肌に良い」などの疑似科学を売り文句に使っても違法にならないの?

皆さんはブルーライトカットメガネしていますか?

パソコンから出る青い光をカットすることで目の疲れを減らすなどと言われており、使っているという方も多いのではないでしょうか。

本当に効果があるの?という声もありますが、目の疲れが減るなら使ってみたいと思いますよね。

このような商品が世の中には沢山あります。他にも、例えばマイナスイオンやコラーゲン、ヒアルロン酸など科学的根拠が乏しいものがあちこちで売られています。

「疑似科学」とも呼ばれ、科学的根拠が乏しいにもかかわらず、宣伝文句として用いている商品もあるように見受けられますが、それらの行為が違法にならないのはなぜなのでしょうか。

目薬

■違法にならないわけじゃない

実は、厳密に言えば、違法になる可能性があります。

薬事法という法律があり、医薬品・医療機器に認められた物以外は、病気に効くとか疲れが取れるとか医学的な効能があるような宣伝をすることが禁止されています。

「マイナスイオンが発生し、血流が良くなり肩こりが解消する」などと宣伝したら、薬事法違反になります。あるいは、「ブルーライトをカットし目の疲れを解消する」と宣伝しても薬事法違反です。

単に「マイナスイオンが発生する」とか「ブルーライトが30%カットされる」とか機能だけを宣伝することはセーフです。

 

●実際にどのような宣伝がされているか見てみた

この原稿を書くにあたり、マイナスイオンやブルーライト関連のWebの広告を見てみました。

大企業のホームページを見ると、「マイナスイオンが発生する」とか「マイナスイオンの減少を抑える」とかの宣伝文句しかありません。

しかし、中小企業のホームページを見ると「髪がサラサラになる」とか「お肌が潤う」とか記載されていて、薬事法に抵触する可能性のある宣伝文句がありました。

ブルーライトカットメガネで有名な眼鏡店のホームページを見ると、ブルーライトがカットされると宣伝され、同じページに「ブルーライト研究会認証企業」と書かれていました。

医学的な効能は眼鏡店のホームページに書かれてはいませんが、ブルーライト研究会のホームページを見ると、ブルーライトの医学的な危険性が書かれていましたので、それらを相乗して考えると、薬事法に抵触する可能性があります。

いまのところ、薬事法違反で摘発はされていませんが、グレーゾーンでの広告です。

 

●「肩が凝っていますね」でアウトの場合も

ところで、肩が凝って、マッサージを受けたとき、マッサージ師さんが「肩が凝っていますね」と発言すると医師法違反になります。肩凝りは立派な病気であり、それを診断できるのは医師だけだからです。しかし、このような発言を咎める人はいません。

法律の専門家である弁護士が言うのもおかしいかも知れませんが、杓子定規に法律を適用すると社会生活はスムースに進みません。

しかし、祈祷師が「あなたの肩こりは先祖を供養していないからだ」と言い、高額の祈祷料を要求すると医師法違反や詐欺で摘発されます。

 

*著者:弁護士 星正秀(星法律事務所。離婚、相続などの家事事件や不動産、貸金などの一般的な民事事件を中心に、刑事事件や会社の顧問などもこなす。)

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