プールや海水浴場の「タトゥー禁止」の看板 守らないとどうなる?

プールや銭湯・海水浴などに行くと「タトゥー禁止」の看板などが掲示されていることがあります。

そもそもは反社会的勢力の排除や、タトゥーを見て怖がる人がいるなどを踏まえた処置だと言われていますが、このような掲示には法的効力があるのでしょうか?

また、もしタトゥーを入れている人が、注意事項を守らずに施設を利用するなどしたらどの法律ではような扱いになるのでしょうか。

たテぅー

■法的効力がある

プールや温泉、スパ等で、管理者が「タトゥー禁止」の掲示をしている場合、これによって、管理者の「タトゥーがある人の利用を拒否する」との明確な意思が表示されていることになります。

この掲示があることによって、直接、タトゥーがある人の入場を強制的に止めることまではできませんが、無視して入場し、施設を利用した場合、管理者は事後的に民事上及び刑事上の責任を追及できる可能性があります。

 

■刑事上の責任

タトゥー禁止の掲示があるにもかかわらず、施設管理者の意思に反して入場した場合、建造物を看守する者の意思に反する立ち入りとして、建造物侵入罪に問われる可能性があります。

また、受付でタトゥーの存在を隠して入場し、施設を利用した場合も、管理者を欺罔して施設利用という利益を得たとして、利得詐欺罪が成立する可能性があります。

ちなみに、詐欺罪は、管理者を欺罔して施設の利用利益を得たこと自体に対して適用されますので、入場時に正規の利用料金を支払っていても、詐欺罪の成立は妨げられません。

この他、管理者の使用禁止命令を無視して強引に何度も入場を続けた場合は、威力業務妨害罪が適用される可能性もあります。

 

■民事上の責任

民事上は、他の客が畏怖し、売上が落ちたり、悪評が広まって信用が低下した場合、管理者は、業務妨害を理由とする不法行為による損害賠償請求ができます。

余談ですが、タトゥーではなく、外国人であることだけを理由に施設管理者が入浴拒否することは違法であるとした裁判例があります(小樽入浴拒否事件)。

また、似ている記事に「無断駐車は罰金●万円」の看板、守らないとどうなる?」があります。ご覧下さい。

 

*著者:弁護士 星野宏明(星野法律事務所。不貞による慰謝料請求、外国人の離婚事件、国際案件、中国法務、中小企業の法律相談、ペット訴訟等が専門。)

星野宏明
星野 宏明 ほしのひろあき 弁護士

星野法律事務所

東京都港区西新橋1‐21‐8 弁護士ビル303

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