秋葉原のお店が「ネットの風評被害が原因で閉店」 弁護士はどう見る

秋葉原に店を構える「ホワイトキャンパス」というお店の閉店のお知らせが話題になっていました。

お店に貼られた告知によると「ネット界隈のネガキャンによる風評被害が原因で息を引き取りました。」と書かれていたということです。

要約すると「ネットで広まった悪評や批判により風評被害が発生し、閉店しました」ということです。

このお店は過去に何度か問題を起こしているようなので、悪評などがたっても仕方ない部分があるかもしれませんが、もし根拠のない風評被害がネットで蔓延し、経営にダメージを与えるなどの被害が発生した場合、責任の所在はどこにあるのでしょうか?

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風評被害による被害を及ぼした場合の法的責任

(1)民事的には、その差し止めと損害賠償を求められることになります。刑事としては、名誉毀損罪、信用毀損罪、業務妨害罪などで刑事責任をとらされることがあります。

(2)しかしながら、ネット上で風評被害を蔓延させている人間を特定するのは、なかなか難しいところがあります。ネット上に書き込む人に、実名で書き込む人はいないからです。

(3) もちろん、プロバイダに対して、ネット上に書き込んだ人の情報(発信者情報開示手続)を求めることになりますが、裁判外で開示することはまずなく、開示を求めるだけに裁判を起こさなければならず、情報を得て初めて書き込んだ者を特定して、差し止めやら損害賠償請求やらを請求することになりますが、とても時間のかかることですね。

(4)従って、書き込まれた掲示板の管理人に対して、削除請求をしていくことになります。結局は、掲示板の管理人が尻を拭かなければならなくなり、実際に書き込んだ人は逃げおせてしまうというのが現状です。

(5)風評被害が閉店の理由と書き込むことについては、風評被害の具体的な中身を書かなければ名誉毀損にはなりませんし、既に閉店しているので、信用毀損にも、業務妨害にもなりません。死人に鞭を打つようで、なんとも卑劣だとは思いますが。。。

*著者:弁護士 小野智彦(銀座ウィザード法律事務所。浜松市出身。エンターテイメント法、離婚、相続、交通事故、少年事件を得意とする。)

小野智彦
小野 智彦 おのともひこ

大本総合法律事務所

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