すき家バイトで「ワンオペ」事故が起きたら責任は?

過酷な労働環境がネットなどで話題になっているすき家において、アルバイトでも勤務シフトの状況によっては深夜に一人で営業する「ワンオペ(ワンオペレーション)」になるケースもあるそうです。

深夜でも場合によってはお客さんが押し寄せ一人でてんやわんや…ミスを誘発しやすい状況となります。また深夜に一人となれば当然強盗などのリスクも高まります。

実情のすき家がどうなっているかは別として、本来、こういった事故・事件にアルバイトが関係してしまった場合、アルバイト自身に責任をとる義務はどの程度あるのでしょうか?

アルバイト

深夜のワンオペについては、詳細なマニュアルに基づいてその勤務内容が定められていると聞きますが、さりとてそのマニュアル通りに行えば、ミスが防げるのか、危険を回避できるのかについては、そもそも万全ではありません。

また、雇用者側でも、それなりのミスや危険が発生することは、ワンオペを採用する以上は、織り込み済みであるといえるでしょう。

そもそも、ワンオペの状況において、突然の大勢の来店、かつ、そのお客様は飲酒の上酔っているかも知れない、そのような状況下で、果たして詳細なマニュアルが通用するのかすこぶる疑問です。

また、屈強な男性、凶器を持った人間に、一人でどのように立ち居振る舞いをすべきか、いかに詳細なマニュアルがあったとしてもそれが通用するのかは、すこぶる疑問です。

基本的には、ワンオペにおける従業員のミスが仮にあったとしても、法的責任を問われるようなミスと認定されることは限りなくないものと考えるのが妥当であろうと思います。これらの発生した事態や危険に対しては全面的に雇用者、つまり、企業者側が責任をとるべきです。

*参考:すき家の人手不足閉店は、現代のストライキだ -すき家の非情経営まとめ- – しろぐらまー

小野智彦
小野 智彦 おのともひこ

大本総合法律事務所

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