ペルー天空の城「ヌード撮影や落書き」日本なら何罪?

ペルーのマチュピチュといえば世界中から来訪者を集める神秘的な観光スポットです。日本人にとっては大人気映画「天空の城ラピュタ」を想起させることから、いつかは行ってみたい憧れの地として挙げられることも多いように感じます。

そんなマチュピチュでなんと、ヌード撮影をすることが観光客の間で新しい流行となっているという報道がありました。また「12角の石」という重要な文化遺産への落書きも増えているということで、ペルー文化省は懸念を表明しています。

ペルーでは国の文化遺産を無許可で破壊、改変、売却、撤去した者は、3~8年の禁錮刑と罰金刑に問われる。

と報道では解説されています。

天空の城と言えば日本でも兵庫県の竹田城跡が有名で、近年観光客が急増していることから見学場所を制限する措置を市が執り始めたという報道が、先月ありました。マチュピチュの件は決して、遠く離れた国で起こった他人ごとでは無いように思えます。

日本にもペルーのような法律があるのでしょうか?どんな罪でどんな刑罰があるのか?解説してみたいと思います。

マチュピチュ

国の文化財を保護する法律は日本にもありまして、文化財保護法というのがあります。

第百九十五条
重要文化財を損壊し、き棄し、又は隠匿した者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は三十万円以下の罰金に処する。
2:前項に規定する者が当該重要文化財の所有者であるときは、二年以下の懲役若しくは禁錮又は二十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

これは文化財を損壊し、き棄し、隠匿した場合の条文ですが、対象が文化財の場合には、刑法261条の器物損壊罪にあたり、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料となっており、懲役刑の最高刑が2年分長い分、文化財保護法の方が刑が重くなっています。

また、文化財の場合は、自分の持ち物であったとしても、損壊したら罪になります。つまり、単なる個人の財産の保護だけではなく、文化遺産としての公共財産性を保護しようということでしょう。

従って日本でも、重要な文化遺産へ落書きすることが日本で行われたのであれば、文化財保護法によって処罰されることになりますね。

■ヌード撮影については?

一方、文化財保護法は、そのスポットにおいてヌード撮影をすることを罰する規定はありません。これは刑法にもどって、公然わいせつ罪(刑法174条)になります。6ヶ月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処せられます。

わいせつかどうかの判断基準は、基本的には性器が露出されるかどうかによります。従って、女性の場合、トップレス程度で写真撮影をするのであれば、捕まることはないかと思います。

*参考:マチュピチュ遺跡でヌード撮影横行、ペルー当局が監視強化 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

小野智彦
小野 智彦 おのともひこ

大本総合法律事務所

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