【定価以下で譲ってもNGなの?】チケット転売について弁護士に聞いた

■このロケーションは撮影用にレンタルした施設です。■被写体の人物はストックフォトモデルです。撮影許諾を得ています。【モデルリリース:取得済み】

ネットの普及は人々の暮らしを劇的に変え、恩恵に預かる人も多いようです。

ネットで出会って結婚したという夫婦や、繋がったことをきっかけに転職・起業など、その態様は様々なものがあります。

その一方でネットを悪用した犯罪や、法律違反ギリギリのいわゆる「グレー」な行為が横行するなどしているのもまた事実ではないでしょうか。

転売が社会問題に

ネット黎明期から問題視されているが、チケットの転売。

歌手のライブやスポーツなどのチケットを購入し、オークションサイトに出品し利益を得るやり方です。

この件については東京オリンピックに向け、2019年6月14日にチケット不正転売防止法が制定されました。

現在の日本では不正転売が発覚した場合、100万円の罰金が科せられる可能性があります。

そのようなことから今後「転売」は、減少傾向を辿るのではないか、との見方が一般的です。

 

利益を求めない形での譲渡は?

転売は良くないとはいうものの、自分の都合が悪くなり会場にいけなくなってしまった場合、誰かに買い取ってもらいたいと思うこともまた事実でしょう。

採算度外視で、定価の半額でもいいから第三者に譲りたい。

「儲けてないし別にいいのでは」とも思えます。

法的にどうなっているのでしょうか?

銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士にお聞きました。

 

弁護士の見解は…

齋藤弁護士:「チケット不正転売防止法は、特定興行入場券(チケットのこと)の不正な転売を禁止しており、また、不正転売を目的として、譲り受けてはいけないという文言を用いて広い規制範囲に至っています。

また、違反すると、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金または併科といって、重い責任を伴う立て付けになっています。

第三者に譲渡をするには、「興行主」の事前の同意を得ない特定興行入場券を業として行う有償譲渡が禁止されているので、消費者は、公式のリセールサイトを意図を利用するのが安全です。

このリセールサイトは、興行主が公式に、承認しているものですから問題はありません。

ただし、実際のところ、利益を得ることを目的としている高額による譲渡でないような取引、風邪を引いたから友達に譲る、などの行為がただちに罰則の対象となることは考えられません。

あくまでも、利潤追求を目的として、業務の一環としてチケット転売をする行為(ダフ屋行為が典型です)を取り締まることが、この法律の目的とみることができるからです」

 

リセールサイトの使用を

利益を求めない形でのチケット譲渡も、好ましくない行為のようです。

誤解を招かない意味でも、公式のリセールサイトを使用するようにしましょう。

*取材協力弁護士: 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

齋藤健博 さいとうたけひろ

銀座さいとう法律事務所

東京都 中央区銀座2-4-1 銀楽ビルディング503E

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