減ることのないセクハラやパワハラ…女性管理職者がいる企業が気をつけるべきことは?

セクハラやパワハラは社会問題となっていますが、減少していかないのが現状。その原因の一つに、立場を利用したものが多く、なかなか表に出てこないということがあります。

それは女性管理職者も例外ではありません。セクハラについては男性が行うイメージがありますが、「女性から男性へ」もあるようです。

企業として管理職者による立場を利用したパワハラ・セクハラをなくすためにはどのような策を講じるべきなのか。また、女性管理職者の場合、特別な措置をとるべきなのか?

銀座さいとう法律事務所齋藤健博弁護士に解説していただきました。

 

■企業の対策は?

齋藤弁護士「管理職は、その立場上、部下を指揮監督する立場にあります。これは、女性だから、男性だから、に限ることでは有りません。逆に言うと、女性が男性を、女性が女性を指揮命令しなければなりません。

女性特有の問題で実際に相談を受けることがあるのは、企業側が、何か特別な策を講じなければならないかなどですが、たとえば労働基準法では、生理休暇を定めるなど、女性特有の問題に対応しています。

実際にこれを行使すると、その際の賃金はどうなるのかが問題となりえます。実は、賃金請求権を行使するには会社との合意が必要となります。もっとも、管理職ですと、生理休暇を主張しにくい環境が有ると相談を受けます。

実際に指揮監督権を行使するとなると、女性が少ない部署に管理職を配置することの難しさに直面することがあります。

この場合には、メンターなど相談者を設置してもらったり、経営者サイドに女性をおいて、女性側の意見を積極的に採用する制度を設けたり、組織的にセクハラ問題には取り組んでもらっています」

 

「女性管理職者だから」と言ってセクハラやパワハラについての考え方が変わるということはありませんが、管理職者に男性が多いという現状は間違いないようで、主張が通りにくくなるケースはあるようです。

企業としては女性管理職者が性差特有の悩みに直面しないよう、ケアしていく必要がありますね。

 

*取材協力弁護士: 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に多く乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

齋藤健博 さいとうたけひろ

銀座さいとう法律事務所

東京都 中央区銀座2-4-1 銀楽ビルディング503E

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