Wikipediaの安倍晋三首相のページで、亡くなった日付が「2015年〈平成27年〉8月15日」という編集がされていたようです。
ブラックジョークということもできますが、当然ながら安部首相は存命の人物であり、殺人予告のようなものと捉えることもできます。
このように、生きている人のWikipediaを編集して没年月日を書くことは、法的に問題があるとはいえないのでしょうか。
■「一般読者の普通の注意と読み方」がポイント
直接的に殺人を予告しているわけではないので、問題ないという考え方もあると思います。
しかし、ある記事や記載を読む場合、その字面だけを追うのではなく、その言葉の意味や含意を考えるということは日常的に行っていると思います。比喩表現などはまさにそのようなものの典型といえます。
法的な思考をするときも、全く同じように考えます。ただ、これを「一般読者の普通の注意と読み方をする」と表現します。
「一般読者」というのは、通常の理解力を持った平均的な的な人という程度の意味です。そして、「普通の注意と読み方」というのは、そのような一般読者の立場にたったときに、特殊な読み込みをせずに読み取りなさい、ということです。
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