よりによってクリスマスに婚約破棄…。「特別な日の別れ」で損害賠償請求できる?

クリスマスは本来、イエス・キリストの生誕を祝うイベントですが、日本では「男女が仲を深め合う日」として親しまれています。交際相手がいる人や既婚者は、パートナーと一緒に過ごしたいと考える人が多いでしょう。

そんな特別な日に、別れを切り出されてしまったのがNさん(20代・男性)です。クリスマスイブに突然、婚約者から「別れたい」とLINEが入り、連絡が取れなくなってしまいました。

憤りを隠せないNさん

寂しいクリスマスイブを過ごすことになったNさん。理由は不明ですが、元婚約者は恐らく別の男性と過ごしていると思われます。「クリスマス」というタイミングで別れを切りされたことに激しい憤りを感じており、損害賠償などを請求したいと考えています。

金額についても、「クリスマスに別れを切り出されたのは遺憾。損害賠償額を2倍にしてもらいたい」とかなりご立腹。これはさすがに難しいと思うのですが…。

損害賠償を取ることはできるのか、そしてクリスマスであることが考慮されることはあるのか。銀座さいとう法律事務所齋藤健博弁護士に見解をお伺いしました。

別れが「クリスマス」であることは法的に考慮されるのか?

齋藤弁護士:「婚姻予約の債務不履行、ないし期待権侵害を原因とする不法行為責任の追及という問題ですね。前者は、予約が成立していたか、後者は期待権侵害、成熟度の問題になります。

難しいことはさておき、クリスマスに急に別れを切り出されたことそのものが、法律的に考慮の対象となるわけではありません。

しかし、成熟度を見ていくのに、「いきなりクリスマスに別れを切り出した」ということは、例えば別の人とお付き合いを継続していたですとか、何かしら決定打のようなものが得られる場合はありえるかもしれません。この意味では、諦めてはいけないのではないでしょうか。」

 

諦めずに行動を

「クリスマスに別れを切り出された」ことが法律的な考慮対象になることはありませんが、そこに不貞があったとすれば損害賠償を請求できる余地はあるようです。自分がそのような被害に遭ってしまったとき、どうしても何かしらの補償がほしい場合は、弁護士に相談しましょう。

 

*取材協力弁護士: 銀座さいとう法律事務所 齋藤健博弁護士(弁護士登録以降、某大手弁護士検索サイトで1位を獲得。LINEでも連絡がとれる、超迅速弁護士としてさまざまな相談に対応。特に離婚・男女問題には解決に定評。今日も多くの依頼者の相談に乗っている。弁護士業務とは別の顔として、慶應義塾大学において助教も勤める。)

 

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

齋藤健博 さいとうたけひろ

銀座さいとう法律事務所

東京都 中央区銀座2-4-1 銀楽ビルディング503E

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