妻が「離婚したい」と一点張りで理由の説明を一切拒否! これで離婚できるの?

30代男性のAさんは、妻から「離婚してほしい」と迫られ、困惑しています。その理由は、「妻に離婚したいワケ」を聞いても、言おうとしないからだそう。

Aさんは「仕事で家を空けることが多く寂しい思いをさせてしまったのは事実だが、収入もそれなりにあり、幸せな生活を送っていると思っていたのに。もしかすると不倫しているのでは?」と憤りを覚えています。

結婚生活を続けたいAさんですが、妻は「できない」の一点張り。「せめて理由を教えろ」と言っているのですが…。このような場合、離婚は認められるのでしょうか?

法律事務所アルシエンの日高義允弁護士に見解を伺いました。

 

Q.妻が離婚を申し出ているが、理由を言わない。離婚することはできる?
A.裁判離婚まで進むと、理由を説明しないで離婚することはできません

日高弁護士:「離婚は、協議、調停、訴訟と段階的に進んでいきます。協議や調停は話し合いで解決する場ですので、夫側が離婚に応じない限り、離婚は成立しません。そのため、妻側としては、夫が協議ないし調停離婚に応じないのであれば、離婚訴訟をする必要があります。

離婚訴訟では、離婚を求める妻側で離婚原因を主張立証しなければならず、理由を明らかにしないまま訴訟で離婚を求めることは困難になります。

そのため、夫側がどうしても理由を知りたいのであれば、理由を説明しない限り離婚に応じないと頑なになってしまえば、妻側は、遅くとも裁判をして離婚原因を明らかにするか、裁判自体をあきらめる(=離婚自体をあきらめる)かということになります。

もっとも、裁判で明らかにしなければならない「離婚原因」というのは、不貞など民法で列挙されている事情に限ります。明かにされる理由は、その限度ですので、例えば、「ほかに好きな人ができた」とか「性格が合わない」とかいったように、民法の離婚原因に該当しにくい理由については、必ずしも明らかになるわけではないですし、本音が分かるわけではありません。」

「理由は言えないけど離婚したい」という希望を聞くことはありますが、裁判まで進むのは心理的にも、時間的にも負担がかかります。円満な離婚を望むのであれば、できる限り理由をきちんと説明して、相手の納得を得ることが望まれます。

*取材対応弁護士:日高義允(法律事務所アルシエン IT法務と刑事事件に注力しています。IT法務では、システム開発、アプリ開発、WEBサービス等をめぐる紛争や契約書・利用規約作成等に対応しています。また、刑事事件では、若手経営者からの依頼も多く、経営周りも含めたサポートを心がけています)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

日高 義允 ひだか よしちか

法律事務所アルシエン

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