上司がミスのペナルティで代休を減らす…これは違法にならないの?

先日ある掲示板に「上司が仕事でミスをすると、累積していた代休を減らしてきて困っている」という書き込みがありました。

休日出勤が当たり前なうえ、代休も取りづらい環境で勤務しているにもかかわらず、「代休を取りあげる」行為は酷い。違法ではないのかと憤慨しています。

このような行為は許されるものなのでしょうか? ピープルズ法律事務所の森川文人弁護士に解説していただきました。

 

Q.上司が仕事でミスをすると、累積していた代休を減らしてくる… このような行為は違法ではありませんか?

 

A.違法になる可能性が高い

「労働基準法35条2項で毎週少なくとも1回休日を与えることは義務づけられています。休日出勤を命じておいて、代休を減らすとは、実質的に労働者の権利を侵害する恐れがあります。

ペナルティとしてでもあっても、実質的に、35条1項違反となるのであれば、違法といわざるを得ないと思います。」(森川弁護士)

やはり「代休の取り上げ」は違法になる可能性が高いとのこと。しかし、このような行為をする人間は、違法となることを理解していながら、強要してくることが多いものです。

そのような場合、我慢することは相手の思うつぼ。労働基準監督署や弁護士など、然るべき人間に相談しましょう。

 

*取材協力弁護士:森川文人(ピープルズ法律事務所。弁護士歴25年。いわゆる街弁として幅広く業務を経験。離婚、遺産相続をはじめ、不動産、 慰謝料・損害賠償請求、近隣トラブル、借地借家、賃金、インターネット問題、知的財産権などを扱う。)

*取材・文:櫻井哲夫(本サイトでは弁護士様の回答をわかりやすく伝えるために日々奮闘し、丁寧な記事執筆を心がけております。仕事依頼も随時受け付けています)

*画像はイメージです(pixta)

コメント

コメント