死をも覚悟して挑む荒業…死の危険がある荒行に修行僧を送りだしたら罪になる?

荒行とは?

あなたは荒行をご存知ですか?荒行とは、修行の中でも非常に厳しく過酷なものとされています。

日本には少なからず荒行が存在しており、

中には『成し遂げられなければ自ら命を絶つこと』と定められている物もあるようです。死を恐れず挑むというのは覚悟が違いますよね。途中で修行をやめる事を想定し、常に首吊り用のロープをもって行うものがあることからも死を受け入れているように取れます。荒行を成し遂げることは並大抵のことではできないということを表しているのではないでしょうか。

荒行で死亡した場合、死亡すると分かっていたのに送り出した住職は罪になる?

若井弁護士:単に修行者を送り出しただけでは、罪に問われることはないでしょう。例えば自殺幇助罪は、「幇助」すなわち自殺を行うにあたりその実行を容易にすることが必要ですが、送り出しただけでは実行を容易にするとは言えません。

住職がどんな言動をした場合に違法性が問われるのか?

若井弁護士:修行を直接手伝った場合は、自殺幇助罪に問われる可能性があります。まず、修行者が修行の結果が死に結びつくことを意識してさえいれば、死の結果を望んでいなくとも、修行を手伝った人に対して自殺幇助罪は成立し得ます。次に、修行を手伝う度合いが高ければ高いほど、自殺幇助罪に問われる可能性は高くなります。自殺を容易にしたと言えるかがポイントです。

住職が鞭で修行者を打ち付けるなど直接手を下し、死んでしまった場合には、同意殺人罪はおろか殺人罪に問われる可能性もでてきます。

 

*取材協力弁護士 若井 亮(不動法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)

*取材・文 アシロ編集部

*画像はイメージです

柳井 研一郎/PIXTA(ピクスタ)

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