公衆浴場において、母親に連れられて女湯に入っている男の子をよくみかけますね。大人の男性が女湯に侵入したら逮捕されてしまいますが、男児の場合はどうでしょうか。これまで問題になったことはほとんどないように思いますが、それは法で認められているのでしょうか、もしくは店員さんの判断で認められているのでしょうか。
この記事では『何歳まで女湯に入っていいのか?』の疑問に迫りたいと思います。
女湯に入れる年齢にリミットはあるの?
女湯に大人の男性が入っているのはもちろんアウトですが、小学生くらいの男の子だったらどうでしょう?気にする女性もいるし、気にしない女性もいるでしょう。それ以前に、受付を通る時点で女湯への入浴を断られてしまう場合も。アウトとセーフの境目はどこにあるのでしょうか?
実は年齢制限は都道府県で決まっている
女湯に男性、男湯に女性が入るのは“混浴”という行為になり、各都道府県の条例で年齢制限が設けられています。
混浴ができる年齢
11歳まで | 北海道、岩手、山形、栃木、岐阜、香川 |
9歳まで | 青森、宮城、秋田、茨城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、富山、石川、福井、山梨、長野、静岡、三重、兵庫、和歌山、岡山、徳島、愛媛、高知、福岡、長崎、大分、鹿児島、沖縄 |
7歳まで | 愛知、滋賀、鳥取、熊本、宮崎 |
6歳まで | 京都 |
特に定めていない | 福島、新潟、大阪、奈良、島根、広島、山口、佐賀 |
『小学高低学年くらいまではOK』という都道府県が一番多いようです。全体を見ると、6~11歳までという、年齢制限に大きな幅があることがわかりました。
そのほか、銭湯組合やそれぞれの銭湯が独自に年齢制限をしている場合もあります。
年齢を破って入ったらそれは犯罪?
法律上では、年齢制限を破って混浴した場合は『建造物侵入罪(刑法130条)』に問われる可能性があります。この場合、混浴の条例を破ったから逮捕されるわけではなく、『正当な理由がないのに、施設の管理者の意思に反して立ち入った』という理由で逮捕されます。
混浴の条例は、公衆浴場法という法律に基づいて制定されているのですが、この法律は銭湯を規制するものであって、利用者を規制する法律ではありません。したがって年齢制限を破っても、混浴の条例に関する限りは、処罰されるのは銭湯経営者だけです。
まとめ|気にする人もいるから混浴は控えましょう
例外もありますが、都道府県ごとに混浴が許されている年齢には決まりがあります。しかし。決まりを守っていればそれでOKというわけではありません。お子さんが、一人で入浴できる程度の年齢ならば、異性の浴場にお子さんを連れて入ることは避けるのがベター。大衆浴場は公共の場ですから、浴場に異性がいることを気にする人がいることも気に留めておくべきでしょう。
また、特別な事情がある場合は、あらかじめ店員さんに相談したり、家族で入れる貸し切りのお風呂を利用したりしましょう。
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これまで女湯に男の子が入ることが出来る年齢制限について法的観点から解説してきました。
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*取材協力弁護士 *取材協力弁護士:若井 亮(不動法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)
*取材・文 アシロ編集部
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Shiryu/PIXTA(ピクスタ)